忘れていたわけじゃないんです。忘れていたわけじゃ…。
すみません、忘れていました。
今回は、memento mori」だけです。すみません。


一曲目から…未だに解決していない曲が来ました。
真っ赤な夜」です。
該当箇所なんですが、
 このまま 俺は雨になる 音も無い 雨という名前さ
 このまま 俺は降り続く 終わらない 雨と愛し合うさ
と、
 それでもいい 雨ならいい
ですね。
そもそも、この曲の歌詞は、最終的に「真っ赤に染まれ」と言ってるんですよね。
この「真っ赤」が何かも気になるんですが、今回は「雨」纏わる話なのでパス。
今、該当箇所だけガツっと抜き出したんですが、この「雨」の一連の流れはこんな感じですよね。
俺は雨になりますよ。音の無い、終わらない雨になってお前の肌を濡らしちゃったりしますよ。
雨になると一緒にいられない(永遠が零れ落ちてゆく)けれど、それでも良いですよ。
お前に雨はきっと似合いますから。
さあ、真っ赤に染まんなさい。
もっと考えて気取って書こうかなと思ったんですが、おかしな方向に行ってしまってすみません。
この曲の「雨」は、「俺」のなりたいものその2ですか。その1は「夜」です。
なんか、書いてる間に「これかな?」っていう考えがまとまってきました。
「雨」になって、「お前」を濡らすその意味はなんだろうなと考えます。
「俺」にとって、「雨」もしくは「夜」とは「愛し合う」存在です。
その存在に、「俺」はなるんですね。
つまり、「永遠」を逃がしても、「お前」と共にありたいという気持ちなのかな?
すごく矛盾しているんですけれど。
「雨」も「夜」も、「永遠」には続かない存在なんですけどね。
「俺」が愛おしいと思う存在になってでも、「俺」は「お前」と共にありたい。
だから、真っ赤に染まれ。
真っ赤。
パスって書きましたけれど、「真っ赤に染まれ」=「生きろ」って事なのかな。
前の感想文において、「血」とか書いたんですけどね。死ねって意味じゃなかったか。
あ、でもなあ…。「雨」も「夜」も永遠じゃないものなんだけど、「終わらない」と「果てしない」って書いてるもんな。
ただ、掛ってくる場所が「俺」の時なんですよね、「終わらない」「果てしない」っていう言葉は。
「俺」の中では「終わらない」「果てしない」存在。それと「俺」は愛し合う。
「俺」の中では「永遠」である存在になって、現実世界の「お前」の元に行く。
そうなると、「俺」は「永遠」では無くなるけれども「お前」の傍にいられる。
でも、それでもいい。
「夜」は「俺」に「お似合い」だろうし、「雨」は「お前」に「似合う」だろうから。
だから、生きろ。
…結局、「雨」の話から「真っ赤な夜」の話になっちゃった。
しかも、最後はなんか遺言みたいになってますよ。


次です。
アンブレラ」なんですが、前に書いたような気がします。
 底は雨降り
ここなんですけど。
これは情景描写ですね。
「蝙蝠」と「アンブレラ」が出会うきっかけとなったキーワードです。


続きまして。
セレナーデ―愛しのアンブレラ」も、前に書きましたね。
アンブレラ」でもキーワードでしたが、「雨」が無ければ出会いませんでした。
 oh 恋は幻 通り雨 過ぎる刹那のonly you
この場合は、前にも書きましたが、「通り雨」と「過ぎる~」が同じ意味なんじゃないの?って話です。
しかし、その後の詞は、
 泣いたりしないで きれいな雨だね
 泣いたりしないで 雨はセレナーデ奏でてる

になります。
二人が出会ったきっかけの「雨」。それは、「私」にとって素敵な存在であり、恋の歌を奏でる存在でもあります。
けして、悲しいものではないですよ。
それが、「私」の心情だと思うのです。
ですから、この「雨」は大切な記憶なんですね。


「memento mori」の最後は、「HEAVEN」です。
 雨に濡れた君 まつ毛甘く震わせて 蝶に成ったよ
これと言って、書く事無さそうなんですが。
ただ、この「雨」がどんな「雨」かという事なんですけれどもね。
「雨」に濡れて「蝶」になる…。んん。
この詞の直前に、なんか引っかかりを覚えまして。
 銃声 眠れない夜も終わる
これ、どういう意味だと思います?
前に、別の研究文で「HEAVEN」は「生」のイメージだとお話したかと思います。
で、その際、コメントをくれた神様が「逆だと思った」と言ってらしたんですよ。
なんだろう。
「銃声」がうるさくて、もしくは「銃声」に怯えて「眠れない夜も終わる」のか。
それとも、「銃声」のおかげで「眠れない夜も終わる」のか。
前者の場合ですと、「君」はなんとなく、嘆きや悲しみという目に見えない「雨」に濡れていたけれども、羽ばたける、自由に飛べる「蝶」になったと思われます。
でも、後者ですと…。まるで、「君」が死んでしまったみたいに解釈する事も出来るんですよ。
後者の解釈の場合、歌詞の最初に出て来る「金網越し交わしているKISS」と「国境 抱き合うANGEL」が重要になって来ます。
どういう事か。
まず、「金網越し」と「国境」で、存在する国が違うというのが明確になって来ます。
そこで何をしているかと言えば、「KISS」して「抱き合う」という行為。
違う国に住む人が、国の境で愛し合うという事。
で、「銃声」と聞くと、争いを思い浮かべるわけです。
その「銃声」で「眠れない夜」を終えたのは誰なのか。
これが「君」だった場合、「君」は死んで「蝶」に「成った」という解釈も出来るんですよね。
「蝶」って、「死」に纏わる存在とも見做されているんですよ。
では、wiki先生お願いします。
チョウ・伝承
世界各地にチョウが人の死や霊に関連する観念が見られる。
キリスト教ではチョウは復活の象徴とされ、ギリシャではチョウは魂や不死の象徴とされる。
日本でも栃木県宇都宮市で、盆時期の黒いチョウには仏様が乗っているといい、千葉県でも夜のチョウを仏様の使いという。
チョウを死霊の化身とみなす地方も有り、立山の追分地蔵堂で「生霊の市」といって、毎年7月15日の夜に多数のチョウが飛ぶという。
秋田県山本郡ではチョウの柄の服を好む者は短命だという。
「春に最初に白いチョウを見ると、その年の内に家族が死ぬ」
「チョウが仏壇や部屋に現れるのは死の前兆」という言い伝えもある。
奥州白石では、チョウが大好きだった女性が死に、遺体から虫が湧いて無数のチョウと化したという話が伝わる。
ほう。途中トンデモな話が(その地方にお住まいの方には大変申し訳ないですが)混じってますが、そのように考えられているんですね。
「雨に濡れた君」は、きっと物理的な「雨」に濡れたんだろうな。