昨日、CD感想文「memento mori」その5のコメントにおいて、「『ジョン』はジョン・レノンの事だと思います」というコメントを頂きました。
コメントをくれた方、本当にありがとうございます!
で、今から何をしようとしているかと言いますと、「天使は誰だ」における「ジョン」を「ジョン・レノン」として、歌詞を読み進めてみるという自己満足研究をやろうとしております。
すごく興味が湧いたので、やってみようと。
自己満足ですから、コメントを下さった方の考えとは違うかもしれませんが、無い脳みそを超フル回転させますので、お暇な方はどうぞお付き合い下さいませ。


では、始めます。

まず、ジョン・レノンは有名な方ですね。
思いつかなかったのが不思議(ほんとにね)なくらい、有名な方です。
最近…今年か去年末位から、息子のショーン・レノンがホンダのCMに出演していらしたのを目にされた方もいらっしゃるかと存じます。
一応、経歴を簡単に書いておきますか。
ジョン・レノン
1940.10.9 イギリス・リバプールで誕生。
1957.3   「ビートルズ」の前身「クオリーメン」結成。7月にはポール・マッカートニーが加入している。
1962.10.5 「ザ・ビートルズ」としてデビュー。(1958年にジョージ・ハリスン、1960年にリンゴ・スターが加入)
1967.6.1  「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を発表。
1968    ソロ活動開始。
1969.3   オノ・ヨーコと結婚。以後、プラスチック・オノ・バンドとしての活動やベトナム戦争に対する反対と平和を求める活動に時間を費やす。
1970.4.10 ポール・マッカートニーが脱退を表明。
1971.3.12 ビートルズの解散が法的に決定。
1971.9.9  「イマジン」発表。
1980.11  オノ・ヨーコとの共作名義で「ダブル・ファンタジー」を発表。
1980.12.8 午後10時50分頃自宅前で銃撃に遭い、11時過ぎに失血性ショックにより死亡。
すごく端折ってしまいましたが、こんな感じです。
で、今回は「天使は誰だ」がメインなんです…けど、ジョン・レノンを襲撃した犯人の話もしておかないといけません。
犯人は、マーク・チャップマンという精神疾患を患った男性です。
現在も服役中です。
で、どのように犯行に至ったかですが。
彼は、実は12月8日の午後にはジョン・レノンの自宅前にいました。
最初の接触は、午後5時にニューヨーク市内のレコーディングスタジオに向かう為に自宅を出たジョンに、「ダブル・ファンタジー」を所持した状態で近づきました。
CDジャケットにサインしてもらっている写真が、現在も残っています。
そして次の接触が、午後10時50分頃。つまり、ジョンの帰宅時です。
この時彼は、「ミスター・レノン?」と呼び止めると同時に、リボルバー拳銃を5発発射し、内4発をレノンに命中させています。
事件後、チャップマンは警官が到着するまで「ライ麦畑でつかまえて」を読んでいたという事です。
ちなみに。
現在はチャップマンの単独犯行として片付けられていますが、実は「FBI関与説」もあったそうです。
それに関して、wikiを参照します。
犯行当時、熱狂的なファンであると報じられ世界的にその報道が定着したが、さまざまな憶測も語られた。
ケネディ大統領暗殺事件に似た陰謀的暗殺説、CIAの関与した催眠術説などがあるが、現在は彼の単独犯行であると結論付けられている。
暗殺説が語られた背景には、ジョン・レノンの反戦運動の政治的影響力などがあると言われる。
また、1981年にはレノンがアメリカ国籍を正式に取得することが可能となる予定であり(永住権取得後、連続5年滞在で申請資格が出来る)、これがその直前の犯行に結びつけられることもあった。
ちなみに、FBIが出て来た背景としてなんですが、ジョンが政治的な活動(反戦運動も関連してるんかな?)を起こした事により、当時のニクソン政権から危険分子とみなされFBIの監視対象としたことからなんだそうで。


さて、長々書いてきましたが、これらと「天使は誰だ」の共通項をあげてみましょうね。
 リボルバー
 ライ麦畑でイキっぱなしのジーザス
 囁くリボルバー
 動機が欲しいか 理屈は抜きだ ジーザス

後半二つについては後程。
まず、「リボルバー」は凶器。
「ライ麦畑」はその時読んだ本。
ああ、そうだ。「ライ麦畑でつかまえて」の内容ご存知ですか?私は…読んだこと無いな。
ライ麦畑でつかまえて(wikiさま)
『ライ麦畑でつかまえて』(ライむぎばたけでつかまえて, 英:The Catcher in the Rye)は、J・D・サリンジャーが1951年に発表した小説である。
大戦後間もなくのアメリカを舞台に、主人公のホールデン・コールフィールドが3校目に当たるボーディングスクールを成績不振で退学させられたことをきっかけに寮を飛び出し、実家に帰るまでニューヨークを彷徨する3日間の話。
自身の落ちこぼれ意識や疎外感に苛まれる主人公が、妹に問い詰められて語った夢:<自分は、広いライ麦畑で遊んでいる子どもたちが、気付かずに崖っぷちから落ちそうになったときに、捕まえてあげるような、そんな人間になりたい...>が作品の主題となっている。
このクライマックスシーンを導くために主人公の彷徨のストーリーが積み重ねられている。
よそ様でも、粗筋とかを拝見してみました。
…わからない。読むしかないのか。
ちなみに、
アメリカのみならず、全世界の若者に与えた影響ははかりしれず、発表以来60年近く経った今でも版を重ねている。
累計発行部数は全世界で6000万部、アメリカで1500万部を超え、2003年時点でも全世界で毎年25万部が売れるという。
2002年には野崎訳の累計発行部数が250万部を突破した。単なる、世間知らずの若者が大人への通過儀礼への葛藤を描いた本ではなく、主人公には何気ない様々なものが、「インチキ」(偽物)に見えたり、逆に取り留めのないことが(良い意味で)「まいった」などという主張を独断的に展開していく姿に、現代的な孤高のヒーローを感じる読者が多い。
ヒーローといっても、ケンカは弱く、スポーツもさして出来ず、成績不良な落ちこぼれなのだが、ある一貫した主義・思想・哲学のようなものが主人公の中にあるように感じとれる。
だそうですよ。
…イキっぱなしのジーザスとどういう関係が…。
さて、チャップマンの話に戻ります。
2005年。NBCテレビが作成したドキュメンタリー番組内で、チャップマンが犯行動機を語っています。
このインタビューは、もともと未公開の部分だったみたいですね。
「レノン殺害は自分の人格を見出す上で、止める事の出来ないミッションだった」
「射殺は完全に強制されたものだった。私は自分を救うためにはこれしかないのだ確信した。そう、100%確信した」
「頭の中で声が聞こえた。声は『やれ、やれ、やれ』と繰り返した。だから、レノンが通り過ぎたとき、私は銃を取り出し、背中を狙って続けざまに5回ぶっ放した」
以上、AFP通信。
そして、ここは別の場所からの引用です。
「わたしはアパートのカーペットの上であぐらをかいて座っていた。そして「サージェント・ペパーズ」のアルバムを開いたのを覚えている。『ライ麦畑でつかまえて』がとても際立っていた…。心の中で「彼を殺したらどうなる?」と思ったのを覚えている。そしてジョン・レノンを殺害することでもしかしたら自分のアイデンティティが見つけられるかも知れないと思ったのを覚えている。」
この「サージェント・ペパーズ」というのは、ビートルズの9作目のオリジナルアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の事です。「ライ麦畑でつかまえて」という曲はありません。
ちなみに、チャップマンは確かにビートルズのファンだったそうです。このアルバムが、ちょうどティーンエイジャーだったチャップマンには思い出深いものとなったようです。
その後、彼はキリスト教に目覚め、熱心な「ジーザス・フリーク」となっていきます。
ジョン・レノンは、ある時キリスト教に関する発言をしています。
曰く、
「キリスト教は消えてなくなるよ。そんなことを議論する必要はない。僕は正しいし、その正しさは証明される。僕らは今やイエスよりも人気がある。ロックン・ロールとキリスト教。そのどちらが先になくなるかは分からない。イエスは正しかったさ。だけど弟子達がバカな凡人だった。僕に言わせれば、奴らがキリスト教を捻じ曲げて滅ぼしたんだよ」
との事。
チャップマンは、ジョンのこの発言に怒りを感じていたようです。
その後のチャップマンは、ジョンの言動に失望していきます。
そんな時に彼が出会った本。
それが「ライ麦畑で捕まえて」でした。
ああ、つまり。
チャップマンの傾倒する二つを掛け合わせると、「ライ麦畑でイキっぱなしのジーザス」になるのか…な?
「囁くリボルバー」については、あの~「頭の中で声が聞こえた」という供述もありますし、それかな?
で、「動機が欲しいか?」の部分。
動機がですね。結構支離滅裂というか…。
チャップマンは、結婚も失敗しているし、色々な事で落ち込んでいたりしてたみたいです。
で、元は自分のアイドルだったはずのジョンは、「キリスト教」の発言に始まり、自己を表現する事に重きを置き始めた事で、チャップマンの理想から離れていきます。
ジョンは、インチキをしてスターになったように思えたんじゃないんですか?チャップマンの理想から外れた。つまり、今までのスタンスから方向転換したとチャップマンには思えた故に。
チャップマンにはそれが許せなかった。しかも、許せないジョンは成功を収めていくんです。それが更に、チャップマンの自我…アイデンティティを壊していくように思われたわけですね。
だから、スーパースターの彼を殺せば、己の自己が確立出来ると考えた。
意味が分かりません。
きっと、「理屈」ではないのですよ。
チャップマンは、己の自己確立の為という、彼なりの本能によってジョンを殺したんでしょうね。

で、それ以降の歌詞は「世界が点滅して~」とか色々あるんですが…。
そこまで当てはめようとすると、なにやらおかしな方向にいきそうな気がするのでちょっとやめます。


なんという丸投げ…!