④最終章  


 リアルに映し出される世界や
 物質ありきを当然とする考え方
 また
 いつも人対人といった
 自然を介さない偏った関係性

 人類がこれらを疑いもなく
 思考の中心軸に捉えている限り
 どのような方向に
 進んで行ったとしても
 遅かれ早かれ
 必ずや分厚い壁に
 ぶち当たることになるでしょう

 この状態を人は
 八方塞がりと呼びます
 あらゆる方向は塞がれて
 どんなやり方を以てしても
 もうどうにもならない状況です

 そうなってしまう前に
 いいえ
 たとえそうなったとしても
 まだ人類には
 ひとつの残された道があるのです
 一方向にだけ
 まだ光が差し込んでいるのです

 それは
 自らに向き直るという方向

 坐禅や瞑想という手法もそう
 自らの存在を入り口として
 無の深みへと堕ちて堕ち切り
 透明になってゆくためのものです

 私の内なる宇宙
 静寂へと向かう道があるのです
 それは
 何者にも阻むことの出来ない
 ひかりの道
 真理の道なのです

 見えないものを貴ぶ考え方
 唯物に対する唯識
 見えないものは無いのではなく
 認識出来ていないだけであって
 そこに在るのです
 空気も在るし
 波動もエネルギーも在るのです

 私たちのみならず
 すべてのものが
 当たり前のように現れています

 でもどうでしょう
 はい
 これがエネルギーですよと
 誰かに紹介することは
 出来ないのです

 あるのに見えない
 あるのに無い
 あって無いという奇跡を
 見ているのです
 
 まるで大切なものから順に
 姿かたちや色までも
 あえて消されているかのように思えて
 とても不思議でなりません

 いいでしょうか
 見えているものより
 見えていないものの方が
 圧倒的に多いということです
 
 例えば
 いまここに
 生きて見えている人より
 亡くなって
 見えなくなってる人の方が
 圧倒的に多いのです

 あなたのご先祖さまだけで
 一体何人いることでしょう

 その方々との繋がりや
 結びつきがご縁となって
 あなたを形づくる為に
 計り知れない影響を
 与えて下さっているのです

 あなたをただ
 あなたであるといったような
 一方的で固定的な捉え方では
 すでに限界に来ているのです

 あなたはあなたでありながら
 また同時に
 あなた以外の見えないもののすべて
 何もかもを含んでいて
 相互に影響し合っているのです



 今現在におかれましても
 それぞれの事情に思い悩まれ
 繋がりさえも見いだせず
 厳しい状況の中
 生活されている方々が
 沢山おられることと
 お察しいたします

 日々見えている景色は
 相も変わらず晴れないまま
 好転の兆しさえ見えずに 
 歯がゆさの中で
 こころがすり減ってゆくように
 感じられているかも知れません

 それでも
 見守ってくれているものの存在を
 信じてあげて欲しいのです
 あなたの内側に
 小さな明かりを
 灯して欲しいのです

 知らず知らずのうちに
 あなたも誰かの
 生きる支えとなっているからです

 個人を超えたところに
 全体意識はあって
 あまねくすべてに
 ひかりを注いでくれています

 それはまた同時に
 あなたの内側にも存在し
 内なる静寂のみならず
 あなたが出会ってゆくものにも
 ひかりを放ってゆけるのです

 私たちは本来
 愛そのものです

 そしてそれは
 それぞれのものではなく
 ひとつの大きな愛として
 誰もが繋がっているのです

 初めはぎこちなくて
 上手くいかないかも知れません
 でもどうか諦めることなく
 大いなる存在の愛に
 ゆったりと安心して
 寛いでみて下さい 

 いまここで
 感じているその気分そのものが
 やがて
 すべてを導いてくれる要因のひとつに
 なってくれることでしょう

 ちょっと先の
 あなたの現れへと繋がり
 真実のバトンを
 受け継いでゆけるのです

 ここから
 幸せに向かわなくてもいいのです
 ここがすでに
 幸せそのものであることに
 気づいて
 叶った世界であったことを思い出して
 あなたに
 ほっとしていて欲しいのです

 すべての悩めるものたちに
 平和で無垢なる安らぎが戻られ
 静寂の深みと溶け合って
 穏やかに
 安らかに

 こころ休まれますように
 お祈りいたします
 

 (完)


 永長と御拝読いただきまして
 ありがとうございました


  (日々吉日に感謝合掌) 清鐘光年慧


 『 free hug! 』ヽ(^。^)丿

   今日も出会ってくれて、ありがとう!