『 センチメンタル 』
私は
笑顔を
笑っていた
私は
泣き顔を
泣いていた
私は直に
わたしでは
なかった
素直という
言葉に
憧れた
それから
あからさまに
嫌ってた
いつも
ありのままを
呑み込んだ
その度
喉に
詰まらせた
吐き出せない
思いに
手を
突っ込んで
痛みからは
そっと手を
引いていた
洩れたのは
空っぽの
溜息ばかり
もっと
楽にって
もっと
自然体でって
ささやかな
心の
執拗な
囁き
身ぐるみ
私は
わたしの
着ぐるみ
自分を
知ってる
一番は
わたし
二番目は
偏りを象った
私の
かたち
すべてを
夜に
沈めたら
すべてが
朝に
浮かんでた
こんな思いは
重たい
重さ
切ない
長さの
センチメンタル
ありがとう
今日も出会ってくれて、ありがとう!