『 死を待つ人々 』




 私は

 死を待つ人々の家に

 暮らすもの


 かれらの姿は

 まるで

 無重力の静寂に

 横たわる鼓動のよう


 横たわる鼓動と

 見つめる鼓動との

 あいだには

 いったい

 どのくらい距離が

 あるだろう


 どのくらい違いが

 あるのだろう


 どのくらいの理解が

 あるというのだろう
 

 ここは

 死を待つ人々の家


 私には為す術も

 挫折する術もなかった


 ただ

 自虐な思考だけが

 虚しい空を

 往来し続ける


 どれほど

 無意味なものを感じたら

 私の涙は止むのだろう

 どれほどの孤独を

 絶望を感じたら

 私の正しさは病むのだろう


 死を待つ人々の悲しみを

 全て加えて

 お与え下さい


 受容は

 今に拓かれていて

 畏れることなど

 何もなかった


 そう

 私たちは

 ひかりを孕むもの


 たじろぎ

 怖じ気づき

 傷みが自らを傷つけても

 愛情の反対側にあるという

 冷めきった無関心さを

 弱さごと

 粉々に打ち砕いて

 聖なる川へと流してゆこう


 迷うことなき信心で

 愛の祈りを捧げよう


 私たちも

 同じ

 死を待つ人々だから

 


 




 ありがとう



  『 free hug! 』ヽ(^。^)丿

 今日も出会ってくれて、ありがとう!