『 死んだあとに行く場所は 』



 わたしには

 どうすることも

 できなかった


 生まれること

 そして

 その先を

 生きて

 起きること


 たぶん

 わたしという

 現れとの

 最期のときにも


 わたしには

 どうすることも

 できないのだろう


 自らが

 選んでいるように見えて

 本当は

 私以外の景色だけが

 流れていた


 私はその中心で

 動くことのない一点


 なのに

 いま、ここに

 ただ在ることを忘れ

 抵抗し

 判断し

 執着してばかり


 どうにも

 できなかったことなら

 どうすることも

 なかったんだ


 いつだって

 選択肢はたったひとつ

 起きてくることが

 そのまま

 起きていただけだから


 それは

 大いなるしくみの中で

 執り行われる儀式


 手放して

 お任せすれば

 どんなにか

 楽に生きれただろう


 こんなにも

 遠まわりをしてきて

 ひとつだけ

 はっきりと見えた

 ものがある


 それは

 死んだあとに

 行く場所のこと


 すごくあたりまえの

 ひとつきりの答え


 怯えなくていい

 心配しなくていい

 安心してていいんだ


 そこは

 誰もが知っている

 はじまりの

 場所だったから


 死んだあとに

 行く場所は

 ひかりの

 影の

 いたところ


 わたしたちが


 生まれるまえに

 いたところ

 




 ありがとう



 


 
『 free hug! 』ヽ(^。^)丿
 今日も出会ってくれて、ありがとう!