

「デトックス」
毒は、
外に出すべし。
酸いも甘いも噛み分ける(すいもあまいもかみわける):
人生経験を積んで、人情の細やかさや世間の複雑な事情によく通じていることで、酸っぱい味と甘い味を味わい分け、そのよいい所も悪いところも知っているという意味から。「酸いも甘いも知っている」「酸いも甘いも知り抜く」ともいう。
注:
長年連れ添った夫婦となると、公の場で、あれこれ口出しし合う姿は見かけるものである。とはいえ、口を出される側の本心は、なかなかわからないものである。自転車に乗れるご主人に、重い買物を頼んだ後も、その背中に向かって購入後の取扱いを延々と指図する妻の姿。そんな妻との距離が10mになった地点で当のご主人と遭遇。今だに大声で叫んでいる妻をしり目に、「そんなこと言われなくてもわかっとる」と呟くご主人様。声を立てて笑いたいところだが、奥方にバレてしまいそうなので、ニヤッと笑い返したところ、「一回、手伝ったら、当たり前になる」と、日々洗濯干しまで一任されているカナシイ独白も飛び出した。いちいち細かい指図もあるようで、うんざりした時には「不貞寝する」と究極の対処法まで教えを受けた。大声で吐いた“毒”と、小声で吐いた“毒”と、どちらの“毒”が強力だろう?幸か不幸か、第三者には“蜜”にもなれば“薬”にもなるようだ、毒は外に排出するに限るぞ…という、夫婦漫才(めおとまんざい)に学ぶ毒の効用。