鬼滅の刃「刀鍛冶の里編」最終話の感想です。

ついに終わっちゃましたね。

また、鬼滅ロスに陥るのか~。えーん

 

今回のタイトルは長い「繋いだ絆 彼は誰時 朝ぼらけ」

「朝ぼらけ」は夜明けとか明け方という意味だというのは知っていましたが、「彼は誰時(かたわれどき)」とは?

ググったら、候補に「彼は誰時 意味」というワードがあって、やっぱりみんな調べたのねと笑ってしまった。

 

こちらも、朝ぼらけと同じ意味でした。

 

同じ意味の言葉を2つ並べた意味を考えると、いろいろな事象にかけてあるんだと、視聴後しみじみ思った次第です。

 

 

逃げ回る半天狗 善逸の言葉が光明に 

 

自分を守っていた木の玉が割られ、またしても森の中を逃げる半天狗。

「責任から逃げるな!」という炭治郎の言葉を背に聞きながら、ものすごい速さで逃げる逃げる。

 

人を殺して喰っておきながら、自分が追い詰められると迷わず「逃げ」を選択する鬼。

傷ついてもすぐに再生し、体力が衰える事もない。

それに引き換え、人間である炭治郎たちは、鬼から受けたダメージで満身創痍。

無限列車編でも、遊郭編でも感じた「人間は圧倒的不利」な体力差を、三度痛感する炭治郎。

 

どんどん引き離されることに焦りを感じているときに、炭治郎の足に限界が。

そんな時、頭に思い浮かんだのは善逸の話でした。

 

雷の呼吸は脚力が要。

足の筋肉、血管など隅々を意識することが、本物の全集中。

 

出番がないとむくれていた善逸でしたが、ここでちゃんと出番あったよ。

良かったね。(回想シーンだけど)

 

善逸の言葉をヒントに、足に意識と空気を全集中する炭治郎。

この土壇場で、雷の呼吸まで会得したか?

追い詰められれば追い詰められるほど、新たな力を開花させるジャンプヒーロー。(笑)

 

霹靂一閃のスピードで、半天狗を追い詰める炭治郎。

こんなことができたのも、善逸という仲間と絆を繋いでいたからこそ。

 

追い詰められた半天狗は、逆切れして炭治郎の首を顎ごと掴んで締め上げます。

 

が、「このボケ野郎が!」の怒号を発し、超音波攻撃にも耐え抜いた玄弥と、禰豆子の爆血によって解放された炭治郎が、遂に鬼の首に刃を立てました。

 

これで倒せるかと思いきや、この鬼しぶとい。

まだ逃げる。

炭治郎と彼を助けようとした禰豆子もろとも、がけ下に転落。

 

禰豆子の爆血をもらい火した玄弥でしたが、彼の身体の鬼の成分(?)が燃やされたため、元の姿に戻ってました。

この辺の演出が細かい。

 

崖下に転落した3人のうち、半天狗が真っ先に回復し、また逃げます。

でも、首元に刀が刺さり両腕も生えそろっていない状態。

蜜璃ちゃんと対戦している憎珀天が、力を使いすぎているからだそう。

 

役割を決め、結束して戦っている人間の粘りが、じわじわと鬼にダメージを与えている。

鬼と人間の戦い方の違いと、その結果が浮き彫りになったシーン。

 

これも、人間同士が繋いだ絆の効果ですね。

 

 

彼は誰時 兄妹の絆 

 

回復するために人間を喰おうと歩き出す半天狗。

その背後から「待て」と、地を這うような声が。

 

崖沿いの立ち木に挟まった状態の炭治郎が、目をぎらつかせて「たとえ地獄の果てまで逃げても、追いかけて首を斬るからな」と威嚇。

それに慄く半天狗。

鬼気迫るとは、まさにこのことなんだけけど、これじゃあどっちが鬼か分からない。(笑)

 

岩陰に隠れる3人の刀鍛冶を発見した半天狗は、彼らを喰ってから炭治郎たちを倒そうと算段。

挟まっていた木から脱出した炭治郎に、崖の上から新しい刀が渡された。

投げてきたのは、無一郎。

 

良かった、生きていたんだ!笑い泣き

 

受け取った刀に込められた数々の剣士と刀鍛冶の想いを背負い、炭治郎はヒノカミカグラを舞う。

燃え上がる炎の刃。

弧を描く炎舞の先には、鬼の首が。

 

上弦の肆の鬼を倒したその時、東の空が赤く輝きだします。

日の出!

禰豆子を日の光から守ろうとした炭治郎ですが、息が詰まって動けない。

そんな彼に驚いたのか、禰豆子が駆け寄ってくる。

必死になって彼女を庇おうとする炭治郎に、禰豆子は彼の背後を指さします。

 

なんと、半天狗は首を失っても人間を追いかけていいるじゃないですか。

 

炭治郎がその光景にに愕然としているとき、陽光が情け容赦なく禰豆子を焦がしだしました。

鬼に追われる刀鍛冶を守らなければならないという思いと、腕の中の禰豆子を助けたいという思いの板挟みに苦しむ炭治郎。

決断できずに苦しむ彼の身体が宙に飛ばされた。

禰豆子が、兄を蹴り飛ばしたのです。

焼けただれた姿で、それでも優しく笑う妹に、炭治郎の瞳から涙が溢れます。

禰豆子、なんて健気なの。えーん

 

炭治郎は臭いを頼りに本体の位置を特定。

本体は、「恨」の鬼の心臓の中に隠れていた。

なるほど、だから体が多少太陽にあぶられても、平気で人間追いかけていたわけね。

 

どこまでも逃げ隠れする卑怯な悪鬼。

胴体を胸から真っ二つに切り飛ばし、零れ落ちた本体の首を斬り落とす。

 

今回登場した鬼は、さしもの炭治郎も全く、微塵も同情しませんでした。

上弦の伍に至っては、過去話すらなかった。

 

最低、最悪な部類の、ザ・鬼さんでした。

 

上弦の肆を倒した炭治郎の胸に去来するのは、激しい悲しみと虚しさ。

鬼となった妹を人間に戻したいと鬼殺隊に入ったのに、一緒に戦ってくれた妹を見捨てる結果となってしまった激しい後悔。

 

崩れ落ちる炭治郎に、刀鍛冶の1人が声をかける。

顔をあげた炭治郎の目に映ったのは、火傷の跡すらない、人間の頃と変わらない優しい笑顔で佇む禰豆子。

 

ただ、ただ感涙。笑い泣き

 

竈門兄妹の新たな夜明けです。

 

全員無事だったことを泣いて喜ぶ恋柱。

上弦の鬼を倒すという事は、本当に大変なことなんだと、しみじみ。

里を守るために戦った、剣士と刀鍛冶たちの絆の勝利ですね。

 

 

歓喜する無惨、禰豆子の特殊な血 

 

何で禰豆子は太陽に焼かれても無事だったんだろう。

 

久しぶりに登場した珠世さんによると、禰豆子の血は刻一刻とその姿を変化させる特殊なもので、近い将来、禰豆子は太陽を克服するだろうと予言していました。

 

あの時が、まさにその瞬間だったんですね。

 

禰豆子が太陽を克服できたことを、炭治郎以上に喜んだのは無惨。

 

彼が長年追い求めている「青い彼岸花」というのは、病弱な平安貴族だった無惨を鬼に変化させた薬の原料だった。

 

まだ研究途中だったその薬を調合していた医者を殺してしまったため、せっかく強靭な肉体を得たものの昼間活動できない身の上になってしまったというのが「鬼の元祖・鬼舞辻󠄀無惨」誕生秘話でした。

 

病弱なために思い通りにいかないことが多く、癇癪持ちという性格は、下弦の伍・累とよく似ている。

無惨が累を気に入っていたのも、自分に似ていたからか。

 

無惨の悲願は、太陽の下に出ること。

 

そのために青い彼岸花を探し、太陽を克服する鬼が出現するかもしれないと、自らの血を与えて仲間を増やしていたそう。

1人は寂しいから仲間が欲しいとかいう、センチな理由じゃなかったのね。

 

禰豆子が現れたので、もうこれ以上仲間を増やす必要はないと大喜びする無惨。

 

彼的には、太陽を克服できていない鬼は価値がないわけで、せめて邪魔な鬼狩りを排除するとか、青い彼岸花を探してくるとか、自分の役に立てよという極めて利己的な理由で鬼たちを使っていたんだ。

 

結構わかりやすい思考の持ち主だったのね、無惨さま。

 

禰豆子を自分に取り込めば太陽の下に出れると、ターゲットをロックオン。

 

竈門兄妹&鬼殺隊VS鬼舞辻󠄀無惨の新たな戦いの夜明けでもありました。

 

 

剣士の中で一番重傷だった炭治郎。

里を離れる時も、特別あつらえのベッド型大八車で。

高貴な方が使用するような朱塗りの車を用意するあたり、里の人たちがどれだけ感謝しているかにじみ出ていると思ったんだけど、里の出口まで全員総出で紙吹雪まで用意して見送るとは。

 

他の剣士が去る時も、こうやって見送ったんだろうな。(笑)

 

刀鍛冶と剣士の絆をさらに強くした、上弦の鬼襲撃でしたね。

 

さあ、次は「柱稽古編」だ。