アニメ「うる星やつら」2022 15回目の感想です。
今回は、「 あんこ悲しや、恋の味!?/思い出危機一髪…/薬口害」の3本。
「薬口害」はショートですが、2本は蘭ちゃんメインのお話。
ブリっ子蘭ちゃんだけでなく、ランちゃん本来の姿や幼少期のラムちゃんも出てきます。
あんこ悲しや、恋の味!?
「海老屋」でたい焼きを山ほど買い込んだ蘭ちゃん。
ご機嫌な彼女に「レイとデート?」と尋ねたラムちゃんですが、ものすごい剣幕でどやされ、後悔することに。
ランちゃんとレイさんのデートシーンが、月夜の晩に木の上という少女漫画的シチュエーション。
このシーンの、色遣いが素敵。
ランちゃんが差し出すたい焼きを、ガツガツ食うレイさん。
これが残念ポイントで、ラムちゃんが愛想をつかしたところなんだよね。
ランちゃんも、レイさんがこうして会ってくれるのは食べ物につられているだけと分かっています。
それでも、一緒にいられるだけで嬉しいという、いじらしさ。
そんな彼女の顔をじっと見つめていたレイさんが、おもむろに顔を近づけてきて…ほっぺにチュッ。
もう「ランちゃん幸せーっ!!!」
あ、ブリっ子ファッションではなく、本来の姿だ。
嬉しくってしょうがないので、この事をラムちゃんに報告しようと自宅に招待します。
ですが、ラムちゃんは何か仕掛けてくるかもと落ち着きません。
仲直りしようと招待したという蘭ちゃんに、目をぱちくり。
そんな彼女を置き去りに、1人盛り上がる蘭ちゃん。
本当は言いたくてたまらないくせに、「察して」オーラ出まくり。
付いていけずに去ろうとするラムちゃんを、また、どやしつけます。
ブリっ子なカワイイ声と、地声(?)の落差が激しい。
花澤香菜さん、声の使い分け忙しそう。
レイさんにキスされたという報告に、ハグして喜ぶラムちゃん。
その事に、ランちゃんは感涙。
もう、ランちゃんに意地悪されずに済むと喜んであたるの部屋へ行ったラムちゃんは、そこに牛鬼(こっちが本来の姿)姿のレイさんを発見。
テンちゃんが通訳することには、ラムちゃんが恋しくなって来たのだとか。
ランちゃんにキスしたくせにねえ。(その理由はとっくに分かってるぞ(笑))
「うちとランちゃの二股かけるつもりけ?この浮気者!」
ラムちゃんが怒るのは、もっとも。
「ランちゃんにキス」に反応したあたるが、よくも俺の蘭ちゃんに!!と怒るものだから、ラムちゃんのテンションがさらに上がります。
そんなドタバタの最中に、見られたくない相手であるランちゃんが登場。
ラムちゃんの前に立つレイさんにフリーズ。
喜んで飛びつこうとしたあたるを、拳1つで床に叩きつけます。
自分に縋り付いてくる男の頭をどつきながら、「今になって惜しくなったのか」「誤解だ」と応酬。
キスまでしておいて酷いというランちゃんに、レイさんは思い当たることがないよう。
畳に水たまりを作るほどなく蘭ちゃんを、「僕の膝でお泣き」と格好つけるあたる。
これは、goodjobだね。
泣きくずれる蘭ちゃんの頭に、こたつネコが手を載せます。
てか、こたつネコも居たんかい。
レイさんに目を奪われて、気が付かなかった。
こたつネコは、たい焼きを差し出し、これでも食って元気を出せと慰めます。
蘭ちゃんは、たい焼きの袋を抱えてやけ食い。
レイさん並のガツガツ食いで、口の周りがアンコだらけ。
それを見たレイさんが、行動起こしたぞ。
今度は、どこから見てもマウストゥマウスのキスシーン。
レイさんにとっては、口の周りのアンコをなめただけ。
ああ、本当に食い物に目がないというか卑しんぼ。
それでも蘭ちゃんは、マイクを手に「ランちゃん幸せええっ!!」と絶叫。
そうやって乙女を惑わす、無自覚タラシなレイさん。
これには、ラムちゃんやテンちゃんもあきれ顔。
かくして、レイさんに蘭ちゃんとのキスを奪われ落胆するあたるなのでした。
思い出危機一髪…
喫茶店でお茶しているラムちゃんとランちゃん。
学校へ通うようになってから、地球の女の子のファッションをするようになったラムちゃん。
意外とシンプル。
そして、甘いもの苦手という事で、彼女が飲んでいるのはコーラです。
そして、ブリっ子蘭ちゃんは当然フルーツパフェ。
蘭ちゃんが自分に恨みを持っていてることから、よく一緒にお茶しようという気になれると、ラムちゃんはあきれています。
でも、蘭ちゃんに地球での知り合いはラムちゃんしかいないから、気兼ねなく話せるのはやっぱりラムちゃん。
蘭ちゃんは突然豹変するから怖いというラムちゃんに、蘭ちゃんはニッコリと「私がこんな性格になったのもラムちゃんが悪いのよ」と切り返します。
そして、ラムちゃんへの脅迫ネタ「おもらし事件」の真相が語られるのでした。
ラムちゃんたら、ランちゃんの家にお泊りした日におもらししただけでなく、隣で寝ていたランちゃんを自分が寝ていた場所に移動させて、その罪を擦り付けていたのです。
それにしても、ランちゃんのお母さんて、かなり気合が入った感じの肝っ玉母さん。
この人に怒られたら、そりゃ怖いわ。
泣き崩れるランちゃんに、ラムちゃんはお詫びとしてお気に入りの人形をプレゼントすることと、彼女の家でのお泊り会を提案。
しかし、ラムちゃん宅でのお泊り会でも、また同じことをするするんだよねえ。
お詫びじゃなかったの?
ラムちゃんのお母さんは怒ったりしませんでしたが、その翌朝にランちゃんをお迎えに来たお母さんが、シミの付いたシーツを見て激怒。
「ランちゃんはおもらしをする」という固定概念が染みついているようです。
これ以上迷惑をかけれないと、早々にランちゃんを引き取ります。
その時に、ラムちゃんは約束のお人形をランちゃんに渡すのですが、お気に入りの人形をくれるラムちゃんは優しい子だと感動して、ランちゃんに厳しく当たるのでした。
そういう事だったのかー。
話し終わった直後、蘭ちゃんはプリンアラモードを追加オーダー。
おごろうかと申し出るラムちゃんに、「おごらせるつもりで注文したんじゃ」と言い切るあたり・・・
蘭ちゃんの恨み言は、まだ続きます。
おもらし事件の3年後。
大きなトカゲに石をぶつけて、逃げ遅れた方がソフトクリームをおごるというゲームを考え付いたラムちゃん。
ランちゃんは嫌をアピールしますが、ラムちゃんは構わず石を投げます。
トカゲに追われて逃げる2人の目の前には崖が。
ラムちゃんはランちゃんの手を取って飛び上がりますが…持ち上げられている側のランちゃんは崖にびったーんと激突。
ケガをさせたお詫びにと、ラムちゃんはソフトクリームをおごりますが、ラムちゃんの分はランちゃんに支払いを要求。
「ランちゃんが逃げ遅れたから、うちのソフトクリームはランちゃんのおごりだっちゃ」
筋は通っている。
筋は通っているが、蘭ちゃんの言う通り人情には欠けている。
蘭ちゃんがヒートアップするタイミングで、ウエイターさんがテーブルに来るんだけれど、最初の頃はブリっ子しゃべりに戻していたランちゃんも、この話の時にはすっかり素になって怒鳴る怒鳴る。
ウエイターさん、プリンアラモードをテーブルに置くタイミングが…(笑)
自分がランちゃんを庇ったっ事もあったと反論するラムちゃん。
それは、ランちゃんの家でダーツをして遊んでいた時のこと。
ランちゃんの投げた矢が、お母さんが大事にしていた人形に刺さってしまったのです。
結構年季が入っているから、子供の頃から持っているんだろうね。
このダーツの矢って、当たると破裂音と煙が出るのね。
音を聞きつけたお母さんが入ってきて、矢の刺さった人形を発見。
とっさにラムちゃんは、前に進み出て自分がやったことだと言いますが、手に持っている矢の色までは気が付かなかった。
人形に刺さっている矢と、子供たちが持っている矢の色を確認されて、すぐにランちゃんの仕業とバレちゃいます。
ラムちゃんの善意は、結果として仇となってしまったのでした。
「わしがこんな性格になったんは、全部ラムのせいじゃっ!!
お前は、わしの人生の上にあぐらかいてとるんじゃい!!」
激しい叱責に、はっとするラムちゃん。
彼女の怒りはもっともだと、意気消沈し「一人で反省しよう」と店を出ていくラムちゃん。
言いたいことを言ってすっきりした蘭ちゃんも後に続きます。
その時、レジにいたウエイターさんに呼び止められたのは蘭ちゃん。
飲食代1,580円ご請求です。
「おうっ、払ったるわい! わし、この恨み抱きしめて、明日も生きるんじゃーい!!」
お後がよろしいようで・・・・
薬口害
3本目はショートストーリー。
サクラさんの家の前を通りがかった、ラムちゃんとしのぶ。
サクラさんが焚火で何かをあぶっている姿に興味津々。
焼いもでも作っているのかと思えば、イモリの黒焼き。
なんでも、薬の原料になるのだとか。
傷薬や滋養強壮剤、ぢの薬に、惚れ薬。
最後に出た「惚れ薬」に、反応する娘たち。
一緒に作ることに。
それにしても、サクラさんの工房って、絵にかいたような「魔女の部屋」。
「サクラさんも、この薬を使ったの」と尋ねるしのぶに、薬に頼らなくともモテたと豪語するサクラさん。
そこですかさず、チェリーが「今の男は薬でたぶらかしたのか」突込み。
突如沸いて出る錯乱坊。
この2人の掛け合いは、本当に絶妙。
出来上がったのは、飴玉のような丸薬。
ちゃんとキャンディみたいにラッピングするところが笑える。
ラムちゃんは、さっそくあたるに飲ませようと、昼寝しているあたるの口を開けさせようとしますが失敗。
飴をあげると渡しても、警戒して受け取りません。
そこでラムちゃんは、サクラさんからのプレゼントなのに…「代わりにうちが食べるっちゃ」と口に入れるそぶり。
すぐさま彼女の手から奪い取り、口に放り込むあたる。
ダーリンの操縦法、上手くなったねえ。
薬を飲んだあたるは、ラムちゃんの期待通り、「なんて可愛いんだ」「君しか見えない」と彼女を抱きしめます。
惚れ薬が効いたと、大喜びのラムちゃん。
腕を組んでデートに向かう、あたるとラムちゃん。
そこへ、知り合いの家を探すおじさんが声をかけてきます。
あたるは、おじさんが探す家は裏山の土砂く崩れで流されたと伝えるのでした。
うん?
必死の消火活動にも虚しく、漏水で一家離散?
家、流されたんじゃないの?
火事?漏水?
そこの横町に家族を偲んで石碑が立っているとまで。
驚いて走り出すおじさん。
なんか、様子が変だねえ。
あたるは、くるりと方向転換して歩き出します。
そこで、買い物帰りのお母さんと遭遇。
すると。「今まで隠していたが、俺は母さんの子ではなかったのだあ!」と言い出すのです。
はい?
それって、親が子に対して行うカミングアウトでは?
訳の分からんことを言い出す息子に、思わず買い物荷物を落とす母。
本当の両親は、父さんと母さんをくれぐれもよろしく頼むと、死んでいったそう。
し、知らなかった。
あたるは、母に背を向け歩き出します。
どこへ行くのかという問いに「本当の両親を探しに行く。もう家には戻らん」。
実の両親は亡くなったと、さっき言ったろ?
そして、振り返ると「お昼ごはん、取っておいて」と頼んでで去っていくのでした。
思春期が遅れてきたのかしらという連れのマダムに、悪いものでも食べたんでしょうと答えるあたるの母。
さすが御明察。
悪いもの食ってます。
一方しのぶは、惚れ薬を誰に飲ませるかワクワクしながら、公園で検討中。
そこへ、あたるがやって来て、いつもの通り「君だけしかいない。君だけが好きだよ」と縋り付きます。
ラムちゃんの「惚れ薬飲ませたのに」という言葉に、「見境なく惚れまくる薬だったのかしら」と、首をかしげるしのぶ。
そのことに反応し、誰がきいてもウソを堂々と言うあたるに、ラムちゃんの鉄槌。(実際は巨大木づち)
サクラさんを尋ねると、惚れ薬と間違えて「ほら薬」を作ってしまったというではないですか。
なるほどねえ。
いつにもまして、際限なくウソつきまくっていたわけだ。
面堂くんに飲ませるつもりだったというしのぶに、それは名案、面白うそうだというチェリーとラムちゃん。
確かに、どんなホラを吹くのか見てみたい。
最後に現れたあたるが、今まで浮気したことあったかと、しれっと尋ねてくるあたりがウケる。
次回は、「らんま1/2」を描くきっかけにもなった親子が登場します。
楽しみ~