「うる星やつら」2022 3回目の感想です。
今回は、「トラブルは舞い降りた」「迷路でメロメロ」の2本。
イケメン・金持ち・フェミニストというキャラで、クラスの女子を虜にする、面堂終太郎がメインです
毎朝の恒例行事、しのぶのヒステリー。
その最中に、自家用巨大ヘリコプターからスカイダイビングで登校する終太郎坊ちゃま。
彼女が投げ飛ばした机をキャッチして、パラシュートが木に引っかかった状態で着陸。
お世辞にも格好いい登場ではないけれど、それでも格好つけるのが彼。
机を投げたことを謝るしのぶですが、歯が浮きまくるタラシ文句に頬を染め、ソッコーであたるから面堂に乗り換え。
この変わり身の早さ。
「乙女心と秋の空」と言いますが、この心変わりがあったから、「どたばたラブコメ」になったのです。
これまでの4話からすると、見事な逆転劇。
一方終太郎坊ちゃんは、瞬時になびいたクラス女子とは反対に、あたる一筋で彼に全く関心がないラムちゃんに心惹かれます。
はい。これで四角関係の成立。
面白くくなってきましたよ。
面堂家の跡取りとしてトップを目指す終太郎は、転校早々に学級委員長に立候補。
公約として、遅刻者の取り締まりを掲げます。
ただし女子は対象外。
そこで、クラス男子が対抗馬として白羽の矢を立てたのが、あたる。
理由は、彼に対抗できるアホは彼しかいないから。
投票では同数だったため、アホと同率なのが許せない終太郎は、面堂家に伝わる決闘で決着をつけようとします。
リンゴ1個落とすのに、大砲いるか?
あたると別次元でアホをさらしていますが、クラスの女子にはカッコよく映るようです。
ここで、あたるがギャグ漫画ならではの異能を発揮。
西洋の習わしに倣って、面堂が投げる白手袋をよけるよける。
そして始まる追いかけっこ。
最後は学校の屋上に追い詰めるも、面堂が投げた手袋は、ラムちゃんがキャッチ。
あたるの「お前に決闘を申し込んだぞ」の言葉に激怒したラムちゃんの、電撃攻撃を受けます。
初期のころは、まだ「不幸な運命を背負った男子学生」でしたが、このあたりから、「あたる=アホ」の図が確立されたんですね。
「うる星やつら」初見の人は、この変化についていけるかな。
そして、このアホに対抗する別次元のアホが面堂。
「迷路でメロメロ」では、「閉所恐怖症の暗所恐怖症だけど女子が見ていると平気」という、特殊な才能を披露します。
あたる曰く「プライドの塊」。
「迷路でメロメロ」は、タイトルが出るまでが長かった。
さりげなく看板のように出てるから二度見しちゃったよ。
あたるの林間学校にまでついてくるラムちゃん。
その彼女を、面堂は鍾乳洞に誘います。
が、「ダーリンも一緒なら行く」とけん制するラムちゃん。
これは、しのぶと2人きりになるチャンスと考えたあたるは、しのぶも誘います。
しのぶはしのぶで、「面堂さんが一緒なら行く」と、誘いに乗るんですよね。
第三者から見ると、異様な光景。
面堂がラム狙いなのを承知しているあたるは、鍾乳洞内で別行動することを彼に提案します。
そして起こる、ドタバタ劇。
最終的には、宇宙からやって来て鍾乳洞に潜伏していた宇宙船かロケットが、ラムちゃんの電撃で退散するものの、4人はお構いなしで騒いでいるというオチ。
収拾が付かないまま幕という、ギャグセオリーそのままの終わり方。
このドタバタ感が、昭和のギャグコメ。
それにしても、宮野真守さんの「暗いよー!怖いよー!」は、初代・神谷明さんに匹敵します。
ああ、こんなに違和感がないのって、素晴らしい。
今回も、何にも考えずに笑えました。