1周年作がどうして『周年作』という名前かというと2周年が来るかなんてこの演目できた時には全然考えられなかったからです。

この世界に入りたいと思ったきっかけを作ってくれた人が振り付け衣装、曲を考えてくださり、衣装のなおし、曲をステージにわたしを引っ張り上げてくれた人がしてくださった深く思いれのある演目なのです。

ここまではこの演目ができた経緯。
この演目を見て最後にわたしが涙を流すことが気になってる方がチラホラいてくださりいつかその話をしたいなぁと思っていました。

作品のバックストーリーを説明するのは好きでは無いのでみんな思い思いに見て欲しいというのがわたしの本音です。

この演目は紆余曲折あって泣いてしまうということが多々あります。

10月のある日の朝知り合いから連絡が…『〇〇君が亡くなって、良かったら顔見に行ってあげて』と言われました。
私は劇場に乗っていたため、一回目おやすみしないと行けない。葛藤の末お休みを一回目だけいただくという選択肢をして〇〇君を見にいく決断をしました。
人生で初めて見た。棺桶に入っている身近な人を。過去のステージ人生で一番一緒にいた人でした。一緒に仕事していて、辛いことも楽しいこともたくさん共有してきて、おじさんおばさんになってもステージの話ができる相手だと思っていたので「心にぽっかりと穴が開く」という経験をしました。
劇場には「二回目には間に合います」と言ったもののまさかの電車が遅延。「寂しい」と言われてるようでした。
悲しみに浸る暇もなくステージに立たなきゃいけない。いや、立たせてもらえる。自分の感情なんていらないと思いいざステージに立ったら悲しみでいっぱいに。立ち上がりで走馬灯のように彼とステージのことで葛藤した日々や感情が溢れ出してしまい涙が止まらない。あまりにもその日のステージは不自然だったと思います。(どうしたの?と心配してくださる方もいらっしゃいました)

それからこの演目を踊るときは彼との思い出や当たり前のように来ると思っていた語り合えるおじさんおばさんになる未来を憂いて…


あなたに年齢が追いつくとは思いもしませんでした。
2025年10月17日