結婚して初めて静かに過ごすゴールデンウイーク。

昨年は気を遣って夫をここに呼んだが今年は自分の体と心を休めたかった。


夫が出かけて家にいない時に夫の住む家のお掃除に数日行った。


その家を出る時の約束は、1ヶ月に1度くらいはお掃除に来ますというものだった。


それがどんどん足が遠のき、前回お掃除に行ったのは昨年暮れ。


でも今回どうしてもお掃除しなければならないところがあって重い足を引き摺るように出かけた。

息子にも一緒に行ってもらって。


そこに入るなり

「あ〜やっぱりここは落ち着くな〜」

と言った息子に対し

「あ〜やっぱりここに来ると辛かった日々がまだ思い出されて気持ちが沈むな〜」

と言った私。


息子にしてみれば生まれ育った場所だからそう思って当たり前だろう。

でも私には、家のあちこちの小さな傷を見ても嫌な思い出が蘇り息苦しさを感じる。


それでも家にごめんねと声をかけながら一生懸命にお掃除をした。

思いの外時間がかかって完璧に綺麗にすることはできなかったが、最初に入ったときと空気感が変わった気がした。



そしてそこに行くと必ず私は、そこに一人で暮らしている夫のことをかわいそうだと思ってしまうのだ。


娘には

「かわいそうだと勝手に思ってるのはお母さんだけかもしれないよ。お父さんは誰にも何も言われず好きなように遊び歩き、好きなように好きなものを食べたいだけ食べ、その自由に満足してるかもしれないじゃない?何を根拠にかわいそうだと思うの?」

といつも言われるのだけど、なぜかはわからないが私はそう思ってしまう。


物も少なくぱっと見散らかっている感じでもなく、夫なりにたまにはお掃除をしている様子が見てとれる。

が、やはりそこは私からしてみれば全くお掃除がしていない状態に等しく、こんなところで一人で暮らしているのかと思うからか…


夫が一人お掃除をしている姿を想像するからか…


でも私は夫の母親でもないよ?

何でそんなにかわいそうに思うの?

自分でもなぜかわからない。


一人で暮らしていることが寂しいだろうなと思うからかなぁ…


もしかすると、私にとってそこは辛い思い出しかない嫌な場所、だからみんなもきっと嫌だろうと無意識に思っているのだろうか…


でも夫にとっては、親兄弟がすぐ側にいて、その家の中にあっては長年王様のように振る舞ってきた場所。

自由に遊び歩いているし楽しいだろう。

そう考えれば決してかわいそうな状況ではないはずだ。


それでもそこに行けば必ずそう思ってしまうことが私にとっては結構しんどかったりもする。

だから余計に足も遠のく。


どこまでも裏切られ傷つけられてもそんな複雑な想いが湧いてくることが自分でも不思議でならない。

大きなお世話かもしれないのにね。

でも何でこんなに夫のことを可愛そうだと思うのか謎。



何でだろうね。