こんばんは!

仕事多忙につき、少し読書が止まっていました…

(つまみ読みくらいになっていました🥲)


さて今回は、李琴峰さんの最新作品。

芥川賞とられてからの第一作目です。


今回の作品は李さんの作品では初めてではないでしょうか、ディストピアです!


その頃の日本では、

出生前に『産まれたいか、産まれたくないか』を

胎児自身に選択させる〈コンファーム〉を行うことが法律で定められています。


親は〈コンファーム〉の結果、〈アグリー〉であれば子を産むことができ〈リジェクト〉であれば〈キャンセル〉、要するに堕胎の手術を受けなければならないのですが、

これを守らなければ犯罪者になってしまいます。


そんな日本を生きる、

ある同性夫婦が妊娠から〈コンファーム〉まだを過ごす様が描かれています。


李さんは毎回作品の中で、

ジェンダーを越えた想いや枠に嵌らない生き方みたいなものを美しく描かれます。


今回はジェンダーを飛び越えて、

生と死

それを選択する怖さ、はたまた重すぎる権利

がテーマになっています。

 

でも、ディストピアなんだけれど

人と人とのつながりや心の機微を丁寧に掬い出してすごく美しい文章で、表現で描かれるところが李さんの小説だなあだ思います🥺


産まれたいから産まれる。

産まれたくないなら産まれたい。


もし胎児のうちにそのような決断を迫られたら。

そして腹の中の愛しい我が子に決断を迫ることになったら。

どうしますか??


何が正しいのか、

自分の倫理観がひっくり返されるようで感情がぐちゃぐちゃになりました…!


しかし、最後まで美しい文章がつらぬかれ

とても完成度の高い大好きな作品になりました❤︎


同性の夫婦の関係性にも注目です。