2010年頃放送、NHK Eテレ「坂本龍一 Schola 音楽の学校」で、
ジャズの起源について、
ゲスト講師 山下洋輔さん、大谷能生さんを迎え、詳しく語られていた。
もう一回見ようと思って検索したら、著作権の問題で削除されていたので、
とりあえず、その時のメモをまとめておく。
ジャズは、ヨーロッパとアフリカの文化衝突が、新大陸アメリカで起こったもの。
これだけ大きな文化衝突、文化融合は他にはないと思われる。
16世紀から300年間、主に綿花やタバコ生産の労働者として、
数千万人の奴隷が、アフリカからアメリカに連れてこられた。
19世紀の末にそのうねりは起こる。
黒人奴隷の労働歌に、ギターなどの楽器演奏が加わり、7thコードが特徴のブルースが生まれる。
(チャーリー・パットンなど)
西洋音楽ピアノでは、スコット・ジョプリンに代表されるラグタイム演奏が生まれる。
アフリカの2ビートにのり、シンコペーションがあるのが特徴。
ビートは刻まれているが、リズムはずらすというもの。即興はない。
ドビュッシーの9thも取り入れている。
アメリカ最大の奴隷市場である、ニューオーリンズで、
1865年に奴隷制度が廃止となり、マーチング・バンドが新しい演奏先を探していた。
そして、ボードビルで、ラグタイム、ブルースを取り入れたジャズのスタイルで
ポップスを演奏し、ダンス音楽として、大ウケする。
1917年に、ジェリーロール・モートンが、「オリジナル・ディキシー・ジャズ・バンド」
という言葉を初めて使い、大流行した。
ジャズ演奏の特徴としては、ブルーノート(アフリカの子守唄の音階)
コール&レスポンス(即興の楽しみ)がある。
山下洋輔さんの拡大解釈によると、
「最後に行くところが決まっていれば、
途中何をやっても構わないのがジャズ」ということでした。
戦後の日本の急成長のように、、
アメリカの奴隷制度廃止がJazz誕生の爆発力なのでしょう。