先週火曜日、BS朝日の日本音楽史は、松本隆さんについて。

アグネス・チャンの「ポケットいっぱいの秘密」の秘密~
というテーマだった。

これがとても興味深い内容だった。

その秘密について、
当のアグネスさんも、20~30年後に知った、とのことだったから、
誰も気づかなかったわけだけど、
松本さんの、(頼まれた作詞を)ただやっているわけではない、
というような気概を感じて益々ファンになった。

ご興味ある方は、いろいろなところで、紹介されていると思うので、
調べてみてね^^

アグネス、太田裕美、マキタスポーツ、などが
松本さんの魅力について語るほか、
よい情報盛り沢山だったけど、

なかでも松本さんの音楽界にもたらした変化に
なるほど!と思った。

まず、1974年の「ポケットいっぱいの秘密」は
それまで、ロック界「はっぴいえんど」でドラマーとして活躍していた松本さんが
芸能界での作詞家デヴューの仕事。

それまで、芸能界と、ロックやニューミュージックの間には垣根があって、
あっち側、こっち側という感覚。
あっち側に行ったら裏切り者だったそうだが、
そのときに、キャラメルママというニューミュージック界の仲間を編曲陣にとりいれ、
その垣根を越えた流れの先鞭をつけた。

そして翌年、「木綿のハンカチーフ」の大ヒット。
芸能界での地位を確固たるものになさり。

その後、松田聖子さんの24曲連続一位獲得快進撃のうち、17曲は松本さん作詞。
一大ムーブメントを巻き起こす。
まさにホップ、ステップ、ジャンプ。

そこで、「白いパラソル」以降、作曲を依頼したのが、
ご存知、ニューミュージック、ロック界の大御所の方々。
ユーミン、財津和夫、細野晴臣、
大滝詠一、山下達郎などだった。

音楽の垣根をとっぱらって、いい曲をかける人にどんどんやってもらおう、
その後のJ-POPの源流がそこで築かれたのだった。

松本氏は、近年は、クラシックの歌曲の和訳を
(圧力をうけながら・笑)やっていらっしゃるという。

反対されることが原動力で、ここまでいらしたという。

・・と、かいつまんで紹介したが、とてもよい番組だった。

そして、松本さんの詞から、思うことは、
想像力を、わたしたちも大事にしていかなきゃ、ということ。

直接的にいわないで、周辺の情景や雰囲気、から何かを読み取らせる。
本当は?あるいは無限に、、想像させる。
まさに日本の美学だったはず。

そして、JAZZも垣根を越えることができるのか、、をぼんやり考えるのであった。