1950年代中期に誕生した、
(当時の)新しいブラジル音楽、ボサ・ノヴァについて、
誕生の背景や、どのように歌うものなのか、調べていました。

ボサ・ノヴァの第一号として生まれた有名な歌は、

「Chega de Saudade」

1958年、アントニオ・カルロス・ジョビン作曲、
ヴィニシウス・ジ・モラエス作詞、
ジョアン・ジルベルト歌・ギター。

「想いあふれて」という邦題がついていますが、
「(あなたがいなくて)寂しいのは、もうたくさん!」
という意味。

そして、この「Saudade」というのが、ボサノバのキーワードのようです。
郷愁、憧憬、思慕、切なさ・・という意味で、
過去に加え、未来への切なさも含んでいるということ。

感情を抑えてクールに表現するスタイルは、
チェット・ベイカーなど、ウエスト・コースト・ジャズの
影響を受けているとか。





そして、
もう一つのキーワードとなる

「Desafinado」(ちょっと調子外れ)

ニュートン・メンドンサ作詞、
アントニオ・カルロス・ジョビン作曲

アルバム 「GETS/GILBERTO」から、
訳詞を写してみます。
*****

あなた音痴ね、と言われると
僕の心はひどく傷つく
それは、君の耳は天才的
僕の耳は生まれつきこう
僕の音楽の成績が
「1」だと言いたいのなら
僕にだって意見はある
これこそボサ・ノヴァなのだと

君にはわからないだろうけど
音痴にだってハートがある
僕の心のカメラに写った君
まさかと言いたげな顔

君が僕の愛のことを
素敵だと言ってくれないのも
君が音階ばかりに捉われて
忘れてしまったせい
どんなに音痴だって
その胸の奥でひっそりと
心臓が鳴り続けていることを

*****

これがボサ・ノヴァ!と断言。
調子ハズレでも、いいじゃない、音楽を楽しもう~というのが
ボサ・ノヴァのスピリッツようですよ~
つまり、とても自由。
上手さにこだわらない、画期的な音楽だったわけですね。

日本のフォークソングや、ニューミュージックにも、
似たものがあったような気がします。




さてさて、ミニライブまで、
2週間をきりましたので、
Vibratoや歌唱法については、
しばらくお休みして、
ミニライブの曲に専念したいと思います。