もはや私が説明をしなくても、最も有名なフランス人女性。


② Carla Bruni カーラ・ブルーニ


Le temps des cerises*


貴族出身、スーパーモデルの経歴をもつ彼女が

2002年に初めて音楽を発表し、世間を驚かせた。


それもそのはず。

彼女の派手な肩書に反し、

その音楽はとてもシンプルで飾りがなく、

密やかな胸の内を囁くような心打つものだったから。


空虚感、孤独、メランコリー、そんな哀愁と倦怠の漂う作品の数々。

それらはカバー曲を除けば、全てが彼女自身の作詞作曲によるもの。


こうしてカーラはフランス国内においてその才能を証明し、

瞬く間にヨーロッパのトップスターとなった。


それでも彼女は平静さを失わない冷静な存在だった。

音楽を奏でる時の彼女の質素な佇まいと

かすれた魅惑的な声にひきこまれる。


彼女のファーストアルバムのタイトル曲で、

私が彼女の曲の中で、最も好きな作品。


さみしさや孤独のつきまとう無情な人生において、

それでも一筋の希望を見出そうとする光に溢れている。

つめたくも あたたかく。

悲しくも どこかやさしげで。


quelqu'un m'a dit

・・・誰かが私に言った。