いのうえんち第15弾 「井上のがばいばあちゃんの巻」
もう他界してるんだけどさ、うちの母方の婆ちゃんは100歳以上生きた。うちの母は末っ子でかなり年を取ってからの子供だったようだ。この婆ちゃん、八戸に住んでいて時々電話で話すくらいだったんだけど、90歳過ぎても杖も使わず、まあ元気だった。「ワシは今度K-1に出るつもりじゃ!」と言って周りを笑わせていた。俺にとってはちょっとした自慢で、クラスのみんなに「うちの婆ちゃん100歳なんだぜ」って言ってた。一方、父方の婆ちゃんは今も生きてるんだけど、今90歳くらいかな。父が3年前に69歳で他界したから、まあ21歳位で父を出産したのだから、まあ昔の人としては普通なんだろうね。この父方の婆ちゃんは標茶町に住んでいたのだが、毎年夏になると帯広にいる仲の良い妹二人連れて、根室に3泊くらいして、酒飲んで、カニ食っていくのが恒例だった。俺が高校3年生になった時だったかな?遊びに来ていた婆ちゃん姉妹3人に何気なく、「婆ちゃん達って3人兄弟?ほかにも姉弟っているの?」と聞いた。すると婆ちゃんは「ん?あんた知らなかったのかい?婆ちゃんね!14人兄弟の6番目だよ。」と爆弾発言をした。えええええええええええええええええ!!!!「昔はどこの家も兄弟は多かったけどね~それにしたってうちは大家族だったねえ。」他の妹たちも「そうだねえ」と相槌しだした。すごくね!!14人だよ!しかも、再婚とかじゃないんだよ!一人の女性から生まれたんだよ!更に言うと、うちの婆ちゃんを生んだ曾祖母は下手すると14年間生理がなかったって事だよ!「そしたら、一番上は?兄?姉?」と聞くと3人は、「はてね・・・一番上って○○姉さんだよね・・・」「んだ・・・多分○○姉さんだわ」とはっきりしない様子だった。なぜはっきりしないのか聞くと、兄弟が多かったので家が貧乏だったし、昔の事だから10歳そこそこで奉公に出されたらしいのだ。だからお目にかかってもいない様だった。家はどんな感じだったのか聞くと、隣り合った古い一軒家を2軒借りて住んでたとの事だった。すると続けざまに「昔の事だから、結婚相手も親が決めるんだ。死んだ爺ちゃんいるだろ。初めて会った時は戦争に行っててね、九州の方に赴任してたんだけど、休暇が出て帯広に顔を出しに来た時に初めて会って、お前はこの人と結婚するんだよって言われたのさ。」続けて婆ちゃんは「私もその時18歳か19歳くらいで、夫婦って良く分からなかったし、嫌で嫌で仕方なかったのよ。爺ちゃんは1週間くらい休みを貰っていたのだけど、昔は移動は汽車だからね。九州から北海道に移動するだけで3日位かかるのさ、だから泊まっていけたのも1日だけ。その時ばかりはご馳走が出てね。夜は一番広い部屋で一つの布団で一緒に寝なくちゃならんと言われてさ。その部屋だって家族が多いから屏風で仕切っただけで、頭の上を弟や妹たちが走り回ってるのさ。もう婆ちゃんは嫌で嫌で号泣したんだよ!そしたら爺ちゃんは『何もしない!何もしない!』って言うからさ、渋々隣で寝たんだけどさ。何もしないって言うのに、何もない事はなかった!!翌朝、婆ちゃん股の所が痛くてさ!」とだんだん下ネタになっていった。妹達も大爆笑していた。父さんだけは「聞きたくもねえ・・・」って言ってたわ。俺はこの父方の婆ちゃんが好きでね。いくつになっても可愛げがあって面白かった。もう何年も会ってないけど、もう認知症が酷くて、会ったところで俺の顔は分からなくなってるらしいが、出会いはどうあれ、爺ちゃんの事が好きと言うのが溢れてた気がするよ。まあ、この話で一番凄い人は曾祖母って事になる訳だが、この話はこれで終わらない。あくまでも「本当かどうか分かりませんよ」と付け加えた上で書いていく。この曾祖母、時代が時代だけに、帯広で有名な資産家で、名前は出せないが元議員さんで過去に泥酔したまま会見した人のお父さんかお爺さんの妾だったこともあり、その間にも子供が一人いるとかいないとか・・・・凄すぎて・・・ちょっと引くな・・・