医師からの衝撃的な告知を受けて電話を切った後のことはあまり覚えていない。

母に泣きながら病気のこと、ステージのことを伝えたような気がする。


そしてコロナで面会ができない夫とも直接話すことができないので、ラインをした。

私「少し前に先生と話したよ」

夫「俺の所にも来てくれて、大腸に何かがあってそれを検査に出すと言ってたよ。悪性の可能性もあるけどたぶん良性じゃないかな?」


夫は若いときから一度も大きな病気にかかったことが無く、自分は健康であるという変な自信があった。

そして昔から病院に行くのが嫌いで虫歯になってもなかなか病院に行かず私と喧嘩になったことも何度もある。

そんな夫が40歳を過ぎても人間ドックに行かず…その年はやっと説得して人間ドックに行き、結果が届くまでの期間に起きた出来事だった。

そんな夫は今この状況においても全く自分の体のことに無頓着で、呑気に良性かな?なんて言っていることに内心苛立ってしまった。


私「先生がおそらく悪性だろうって」

    「転移もしてる可能性があって、そうすると        ステージ4だって」

直接会えず、電話でもなく、ラインのメッセージで本人にこの事実を伝えた。

夫「えっ   本当に?」


夫にこのような告知をすることが最善なのかどうなのか、考える間もなくメッセージを打っていた。

夫がどんな気持ちだったのか…

どうしてそんな時に一緒にいられないのか…

どうしてこんなことになってしまったのか……


いろいろな感情がどんどん襲ってきて、不安で悲しくて…

私も夫にとっても絶望の日だった。