中陰日めくり30日目の
法話です。

妙好人とは、特に浄土真宗の
在俗の篤信者のことをいいます。


有名な妙好人・源左の話です。

源左は教養もありませんし、

社会的地位も

高くはなかったのですが、

やがてその信心の深さで

世の人に知られるように

なりました。

この源左の信心を深めるに

至った動機が有名です。




ある日彼は田んぼで

取り入れをした稲を

牛の背に乗せていました。

彼は一かかえずつ稲を

担いでは畦道の牛の背へ

運ぶのです。

彼は息を切らせて

何度も田んぼとあぜ道を

往復しましたが、

牛は平気で、いくらでも

荷を乗せます。

その時彼ははっとしました。

自分が背負いきれないほどの

荷を牛は背負ってくれる。

親様(御仏)も同じだった、

このように自分の

背負いきれぬ罪を、

御仏は楽々と

背負ってくださるのか…と。

亡き人の恩も、

同じだと味わいたいものです。

その都度、

受けたご恩は

一かかえほどのものであっても

長い積み重ねの間には、

とても人間ひとりで

背負いきれぬほどの

重さになっていたのです。



背負いきれないほど重い

亡き人のご恩




両親の恩には
本当に感謝しても感謝しても
しきれません。
何百回、何千回
言ったことでしょう、
ありがとう、ごめんなさい。
今になって気づく
自分の未熟さと愚かさに
また涙です