YUKI LIVE SOUNDS OF TEN
2012.05.06 @東京ドーム
YUKI、ソロデビュー10周年のお祝いのライブに行ってきた。
今では私の日常の一部になっているライブハウス通いだけれど、初めて行ったスタンディングのハコは、横浜BLITZだった。2007年の秋。上京してから半年、自分ではもうすっかり東京人のつもりでいる18歳のわたし。いまから思えば、世間知らずでこわいもの知らずのお嬢さんだ。
2007年ってちょうど5年前なのは、そのライブがYUKI 5-Star Tourの一公演だったから。YUKIちゃんは5年前にも、5周年のお祝いツアーをやっていて、横浜BLITZはそのツアーのなかでも特別にスペシャルな、FC会員限定のライブだった。スーパーユキンコリニスタだもん、FC発足当時からの会員の証・茶色ギンスキーの会員証だもんね、TシャツとエコバッグはWaveRoomのときのだからどう、かぶらないでしょ?って自信満々なフリしてね、内心ではひとりでスタンディングのライブハウスなんて行くの、そりゃあもうめちゃくちゃにびびって、向かったの。いまでも東横線乗るとそのときのこと思い出すくらいの強烈な記憶。WaveのアートワークのYUKIになりたくて、ずっと伸ばしてたロングから切ってしまったボブヘアーをあのぶどう色ピンクのりぼんでラッピングした。あたまのてっぺんにりぼん結び。もうできないな、あんなこと。18歳。
その5-Star Tourにはじまり、NewRythemGeneration、うれしくって抱きあうよ、MEGAPHONIC、とYUKIを追いかけ回すこと一体何公演になるんだろう?お金つぎこんだなぁ。そして感情を感動をつぎこんだ。中学生、『三日月』に偶然出会ってひっそりと好きになって、もうYUKIが唯一最大のアイデンティティだった高校生を経て、ずっとYUKIの音楽に踊り続けてきたわたしだけど、特に上京してライブに行けるようになってからがやっぱり、時系列に沿ってYUKIがいる。私が大人になるまでの時系列に。
私は大人になってしまった。
18歳の私は、いちばんじゃないと嫌だったから、あたまにりぼんを結んだ。みんなに羨ましがられるようなグッズを全部買って、それで武装した。いまあたしはおかっぱボブじゃないし、普段着でYUKIちゃんのライブに行く。動きやすくて、履き慣れたマーチンで。Sleepのバッグをさげていくけれど、それは普段使いのバッグだからだ。
18歳の私は、忘れるのがなにより怖かったから、どれだけでも時間をかけてライブレポを書いた。誰かに見せるためではなくって、見えた聞こえた感じたすべてを、文字にしてまたあとで得られるようにしないといけないって信じて。いまはね、そうやって文字にするのが無粋になる場合があるってことを知っている。一度しか得られないものがあることも体感している。だけど、本当の本当に感じたことを、飾りのない言葉で衝動とともに外に出すことのできた場合に限っては、その文字がものすごい力を持って、読んだだけの人にさえ何かを与えられることがあるってことも知っている。だから、感じなきゃ!覚えておかなきゃ!って忙しい気持ちでライブを観ることは、もうしない。本物だったら、ただ身をまかせれば絶対、知らないとこに連れてってくれるからね。経験値でわかってる。きのうはね、そうやって観たら、もうただただ最高!!!気持ち良い!!!って感覚だけになった。
ひとりで横浜BLITZに立ち向かっていった私は5年後のきのうを、愛するひとと半分わけにした。YUKIちゃんの10周年よりもそのことが嬉しくて、そう思える自分に少し驚きながらまぁまぁ満足して、ほどほどにお酒を飲んで、快い日常のために眠った。
私は大人になってしまったんだ。
きのうそう言ったのは、実は誰でもない、YUKIちゃん。
あたしは、ぜんぶぜんぶYUKIちゃんから教えて貰って大人になったから、びっくりしたような、安心したような、変な気持ちになった。自分がそう宣告されているような気もした。救いは設けず、ただこの一言だけを最後に繰り返したから、あたしもこうして、ただ顧みるだけの言葉を、並べてみているのかもしれない。ライブの流れのなかにあっては少し違和感を醸すそのセリフは、間違いなく本物の本物だったから。
YUKIちゃんさ、そうだから私は、身をまかせるくらいあなたを信じているよ。
10年で私は大人になってしまって、でも大人になって見ても、どう考えてもYUKIは本物の本物だったんだよ。
それはものすごくありがたいことで、私の誇りだ。
SOUNDS OF TEN、テーマは‘光と影’だった。
美しい影を背負う光のミニドレスでくるくるまわって、YUKIちゃんは『歓びの種』をうたっていた。光と影のうた。ほんとうにこのドレスみたいに、背中には漆黒を背負って、つくったうたの筈だ。
影があるから、YUKIは美しくて、そして本物の本物なのかもしれないな。
10年後、きっとYUKIちゃんは、20周年のお祝いをするはずだ。きっと!
これからの10年のあいだに、私にも色んなことがあるかなぁ。
それでもたぶん相変らずに、YUKIちゃんに憧れ続けていることでしょう。きっとね。
