「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」
そんな口説き文句を吐く青年。
最初おもしろがったさやかは見事にその青年の虜となる。
植物の知識もさることながら、その知識を利用した料理は読んでて食べたくなってしまうほど。
小説ということで頭に写真は載っているものの、実際はどれがどれなのか全く分からない。
それでも面白いほどにどんどんページが進んでいく。
不思議な関係のふたりだけれど、甘く切なく面白い。
雑草という名の草はない、という言葉は作中にもなんかいも登場しており、みんな名前があるんだなぁと感心しながら読み進めました。
逃げていた自分をこのままじゃだめだと思わせてくれた人。
そんな人に出会えたことが樹にとっては幸福だったのだろう。
そのために頑張って、自分で逃げ場にならないようにしたのだろう。
また突然理由をいわずいなくなった樹を待つさやかもすごい。
待ちたいだけ待てばいい。
わたしの都合で私は待つと言い切り、自分がしたいように生きたさやか。
恋愛に苦しんでる人も一度読んでみてはどうでしょう。
意外と自分がしたいだけすればいい、というのは心を軽くしてくれるのではないでしょうか。
植物図鑑 有川浩
ありすでした。