台本名【下らない生き物】
目安時間【約3分】
配役
・不問
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私には何も無い。
文字通り何も無いんだ。
周りの人間が聞いてくる、「何かあったのかい?」と。
だが私は答える。
何も無い。
するとまた聞いてくる、「何も無いわけないじゃん。何でそんなにテンション低いの?絶対に何かあったよね?」と。
私は繰り返し答える。
何も無い。
それでもその人間は聞いてくる、「何かあるなら言ってよ、私は貴方の力になりたいの。それでも貴方何も言ってくれないの?」と
私は、また繰り返し答える。
何も無い。
私は幾度と無く繰り返した。
何も無い、と。
なのに何故人間は変な憶測で物事を決め付け、そして私にまでその憶測を押し付けるのか。
私自身が何も無いと言っているのだ。ならばそれで良いだろう。
そうすると他の人間はこう答える。
「それは逃げているだけだよ、辛い事から逃げ出して、何も無い事にしているだけ。」と
逃げている?ふふっ、何を巫山戯た事を。
その答えに対し私はこう質問してやった
「逃げる事は良くないのか?」
するとその人間は困った顔をしてこう答えた。
「別に逃げる事が悪いとは言っていないよ?」と
そう答えると分かっていたよ。分かっていながら私はまた質問をした
「ならば、私のやっている事が駄目だと、そう言いたいんだね」
そして戸惑いながらも答える。
「違うよ、君は何も間違っていないよ」
全く、私も人が悪い。何故ならその時の私はその人間を弄んでいるのだからな。
私はその人間に最後の質問をした。
「なら君は何が言いたかったんだい?」と、
ふふっ、その人間は私の言葉を理解した後に固まって何も言えなくなってしまっていたよ。
本当に下らない。
外面だけの言葉は要らない。中身がないのなら誰にだって使えるクソみたいな言葉。
今の世界、そんな下らない言葉ばかりで溢れている。
本当に下らない。あぁ、下らない。
何故こんな下らない世界に生を授かったのか。
やはり私は人間が嫌いだ。
自分も含めて、な。
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