アメリカでは季節ごとに室内を飾る。


昔,アメリカ人宅のクリスマス会に呼ばれた時,ご主人が言った,うちのクリスマス飾りのほとんどは$1ショップで買ったのだと。色も形も質も...すべてが安っぽい,というか実際安い。


100円ショップの飾り物は,クラフトのパーツとして使うといい。そのままはムリ。


テイストが揃っていない安物でゴチャゴチャと飾り立てるくらいなら,何もない方がすっきりする。


何のために飾るのか?集め物を並べるコレクション展示なら別だが,質のいい物が少しあればがいい。見飽きることがないもの。長く大事にしたいもの。リラックスさせてくれるもの。飾ってときめくもの。


ほつれたヨレヨレのジャージ姿でクリスマス会に招くアメリカ人だが,室内装飾は徹底している。お客さんを自宅に招待する時は,自分自身を飾り立てるのではなく,素敵な空間で大勢を楽しませるということ。


さて,こちらは2011年に購入したクリスマス飾り。

ホントに美しい!!!テーブルのどら焼きとココアのようなものは,サンタクロースへのクッキーとミルク。
サンタクロース・おもちゃの詰まった袋・雪の積もった木の丸っこいフォルム...。木彫りのような風合いの雪は,ぬくもりさえ感じられる。
サンタクロースの服の模様や床のタイのラインも細部に渡ってすべてカービングが施されている。窓ガラスはアクリル板。

人物には表情がついているが,Willow Treeの人形コレクションに似ている。

これだけ多くの色を使っていても,当然全くゴチャついていない。クリスマスカラーの赤は,朱色ではなく深みのあるものがいい。朱色は,旧正月を思わせる。青も寒々しいブルーにしない,パステル系は彩度を下げる等,全体の調和が重要である。

これはJim Shoreというメーカーの,Do you see what I see?という商品(底面13✕16cm/$100以上だったような)で,13年前にフランケンムースで購入した。ずっしりとした重みにも高級感がある。


アメリカには素適なホームデコレーションのメーカーがたくさんあり,カタログで眺めるだけでもうっとり。ギフトショップはもちろん,一番いいのはアメリカ人のお宅を訪問し,室内全体を見ること。特に高齢者は,ホームデコレーションのセンスが卓越している。知人宅がムリならば,ホリデーハウスツアーに参加するといい。


素敵な物から一つ始めると,それに合わせていい物を少しずつそろえるようになると思う。