今年,といってもまだ1/3もあるが,今年観に行った映画で一番良かったと言えるのは,多分"Are you there God?It's me, Margaret."じゃないかという気がする。

何と言っても,主人公の女の子が魅力的!!!アビー・ライダー・フォートソン。「赤毛のアン」(1985年)や「SAYURI」(2005年/Memoires of a Geisha)の子役のように,この子しかあのみずみずしさは出せないだろう。 

 

お母さんは何の映画に出ていた人だったか...「The Notebook(きみに読む物語)」(2004年)の主人公レイチェル・マクアダムス!年を重ねてよりチャーミングになられていて,びっくり。蛇足だが,その映画での相手役はBarbieのKen役のライアン・ゴズリング。

 

おばあさん役のシルビアもどこかで...と思っていたら,「タイタニック」(1997年)に乗船していたリッチなあのマダム(キャシー・ベイツ)。

 

原作の小説はかなり古くて(1970年),もちろん携帯電話もインターネットもない時代が舞台だ。タイトルからわかる通り,宗教の話が出てくることもあり,日本人には共感できないんじゃないかと思われるかもしれないが,そんなことは全くない!!

 

この映画の話をしたアメリカ人2人は,大昔にこの本を読んだと言っていた。リカちゃんではなくバービー人形で遊び,Are  you there God?It's me, Margaretを読んで育ったアメリカ人とはモノの考え方が異なるのは当然だよなぁ…とは思うが,女の子の悩みは共通している。 

 

思春期の女の子達の真剣な悩みが,茶化すことなく,時代を超えても共感できるように描かれていて,何とも切ない。周囲の大人も優しく見守ってくれる。そうやって皆大人へと成長していくもの,というただそれだけの...じわりとくる映画であった。

 

SNSでは自分の子どもの人権を無視した,親のコメントがある。「今日は娘の女の子の日」とか「息子の部屋を掃除して発見したもの」とか...うちの子は素直で何とも思わないからいいと反論されそうだが,人の気持ちに鈍感な人間になるとは思わないのだろう。

 

大人から見ればくだらない悩みであろうが,自分が通って来た道。所詮子どものことだとバカにしたり,人権やプライバシーを侵害したりしてはいけない。

 

残念ながら日本では上映されてないようである。日本語字幕もつかないが,もしどこかで機会があれば是非。忘れていたほろ苦いものを思い出させてくれるに違いない。