先週,友人の子ども達を連れて映画を観に出かけた。
夏休みのディズニー映画は,"Elemental(マイ・エレメント)"。
驚いたのが,見終わったら映画の話を誰もしないし,お子さんの親も内容を聞かなかったこと!
映画と言えば,夫と観に行った"The Banshees of Inisherin(イニシェリン島の精霊)"。これは...難解だった...。
映画を見終わった後にはいつも,夫と「あの場面のあれはどういう意味だったのか」とか「ラストの場面は...」とか話し合う。夫は,係員の人に「ここで映画について話し合うような場はないのか」と聞いていた。
その答えは,「あなた達のように鑑賞後に話し合う人はいない。みんな,映画は『現実逃避』のために観る。2時間過ごしたらそれで終わりだ」。
ドイツ旅行から戻って来てすぐに,何人かの友人や親戚に会った。聞かれたのは,「で,この夏の旅行はどこへ?」と。いや,帰って来たばっかりなんですが。まだ時差ボケだってあるし,荷解きだって終わっていない。
4か月前から日程やお土産の準備(手作りバッグ15枚)と計画を立てて来たドイツ旅行。ノートを一冊作り,日程・宿泊先・お土産・ドイツ語・連絡先などを全部書き留めた。
刺繍糸もスパイスもいっぱいもらって来たので,いろいろ作ってみたい。ドイツ語・観光した場所・見つけた花についても調べたいし,お礼状や小包だっていくらか郵送する。「あの言動の意味は?」と文化の違いについても考えたいし...。もちろん,撮った写真もキレイに整理し,ブログにもいくつか記事を書きたい。バイエルン(オレンジ色の屋根)やノルドハウゼンの景色(菜の花畑)のカードも作りたいなぁ。
一生,と言っては大げさだが,半年くらいは余裕で楽しめるのだ。
映画と同様で,「楽しかった?」「うん」と,旅行も帰ったら終わるんだろうか。そして,次はどこに?その次は?だ。この飽くなき欲求よ...!
次から次にエンターテイメントを求めれば社交的になり退屈しないだろうが,立ち止まって噛みしめるのが楽しい。別に,SNSで自慢するために映画を観たり旅行に出かける訳ではないのだから。
どこにも行かないと言えば,みんなにホントに驚かれる。借金があっても今を楽しむお国柄なので,行かない理由がわからないのだ...。
次から次へ,はもちろんお金もかかる。アメリカで暮らしてみて思うのが,アメリカ人は(無駄な)お金を使うために必死で働いているんじゃないかということ。
映画も旅行も終わった後に疑問が出てくる。そこからまた楽しみが始まるのである。