昨夜,WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のアメリカVSベネズエラの試合をテレビ観戦した。試合会場はフロリダ。満塁本塁打の大逆転でアメリカが準決勝へ。今日はアメリカVSキューバ,明日は日本VSメキシコ,そして決勝は明後日。連日の試合とはスゴイ。

 

WBC…検索してみると,第一回大会は2006年3月。そう,渡米したての頃であり,思い出した。狂牛病が大きな社会問題になっていた頃だった。さらに検索すると,「2006年1月:米国から輸入された牛肉に脊柱の混入が確認されたため,米国からの輸入再停止」と出てきた。

 

当時,「日本選手団がアメリカ入りしたが,狂牛病に感染しないか心配」というニュースが数多く報道され,日本人の友人と「フツーにアメリカ産の牛肉を食べてる私たちってさ,どうなんだろーねー」と話したものである。

 

それから,現地入りとかフロリダ入りの「入り」という言葉。これは,単に現地やフロリダに着いたという意味ではない。著名人や地位のある人達に使い,ここでは「日本中の期待を背負った,優勝の可能性の高い偉大なチーム」に使っているのだ。タダの庶民の私がフロリダに引っ越しても,仰々しく「フロリダ入り」とは言わない。

 

同様に「残す」という言葉がある。以前,「高校を卒業した私は,地元の友人たちを残して,東京へ引っ越した」という芸能人のエッセイの一文を読んだことがある。…残して…?友人たちは別に残されていないし,単に皆それぞれの道に進んだだけのハナシでしょ。「私は東京に行くだけのナニカがある。東京に行きたがって泣いてすがる他の人達を振り切って,田舎に置いて来た」という感じを受ける。 


ペーパークラフトはアートではないので,道具や材料を選んで,切ったり貼ったりする。誰でもできる。同様に,言葉も既存の単語をつなぎ合わせて,文章にする。誰でも話せるし,書ける。簡単であるが故,どの単語を選ぶかが非常に難しい。