先日,出先で魚のイラストが描かれているのを見て,そこの担当者に「かわいいね。これって何の魚?」と聞いてみた。彼の答えは,”Blowfish...Fugu!”。”Fugu?Do you know Japanese?”ということから会話が始まった。

 

以前日系のゴム会社に勤めていたそうで,石垣島に趣味のスキューバダイビングに行ったこと等を,パソコンで検索しながらなつかしそうに話してくれた。島から島へ渡ってスキューバダイビングをする人をIsland Hoppersと呼ぶのだそうだ。第一印象はあまりフレンドリーでなく,これまでは必要最小限の会話しかしなかった方だけど,話してみると全然違った。   

 

うちの夫とも日本語で自己紹介をし合っていたが,お互い日本語はそこまでのレベルということで(笑)。   

 

会話はどのように始まり,ふくらむかわからない。知っているからわざわざ聞かなくてもいい・後でネットで検索するとか,面倒だ,急いでいる,英語で難しいことを聞かれたら困る,恥をかきたくない,怖そう…とかいろいろあるけれど,とにかく気負わずに話してみるものだ。一歩外に出れば,英語を話す人ばかり。しかもいろんな国の訛りだ。日本人のアクセントなど,誰も気にしていない。英語の上達にはもちろん,友人だって作れていいことづくめ。いろんなチャンスを逃してはならない。そこに行ったらまた会えるかなぁと思うのも楽しみになる。

 

発音が完璧ではない,あの人あのレベルでよく堂々としゃべれるよねと言っているようでは,一生かかっても英語を話す日は来ない。アメリカに住んでいる人に慣れ緊張しなくなれば,英語だって耳に入って来るようになる。日本とは違って,知らない人との会話のハードルがぐんと低いし,知っている人との会話は内容が限られている(愚痴や自慢が多い)。こういったスモールトークこそが日常生活のスパイスになるし,いろんな人種の方々と知り合うのはおもしろい!   

 

フグと言えば,昔一緒に仕事をしていたアメリカ人を思い出す。日本人について語る時,彼女は必ず「日本人はフグという毒のある魚を危険を冒してまでも食べる(不可解な民族である)」と。しかも,アメリカの大学で一緒にやった講義でも生徒にこれを話した。彼女の鉄板ネタなのだ。私は,「日本人は山菜取りも好きで毒キノコの危険も冒す」とかは決して付け加えなかった。