「ここから向こうがウクライナだよ」。


ルーマニアとウクライナとの国境沿いに立った。


2009年の夏,ルーマニア北部のマラムレシュ村を訪れた時のこと。ここには,夫の従弟(クルジ・ナポカ在住)のコテージがある。主人の母は,元ハンガリー領だったトランシルヴァニア生まれだ。


途中で寄った市場には,ウクライナから国境を超えて野菜等を売りに来る人もいるという。もはやあの平和はない。


従弟家族にはウクライナ人の知り合いもたくさんいると思う。


彼らは,ここでパンデミックが始まる前まで毎年,ドイツ人孤児を対象にボランティアのキャンプ活動を行っていた。自宅にも孤児を引き取ったり住居を与えたりも。


今は,国境に人々が押し寄せているだろう。


これから先,ウクライナ,そして世界はどうなっていくのか...国際政治が専門の夫は,この危機は数年間は続くと言っている。パンデミックがようやく収束に向かっているというのに...。


できることを考え,祈り続けるしかない。