シンプルな形だからこそ,なかなか好みのものが見つからないのがハートのダイカット。
どれも長年使っている手持ちのダイから5点紹介したい。
ダイの中で一番エレガントなのは,Memory BoxのGrand Heart(画像右)。フィルムシートにグリッド線が入っているので,柄紙のカットにも便利だ。縦長で上部の切れ込みも深くて美しい。シャープさと柔らかさを併せ持ち,曲線の優雅さは大人のためのダイだと言える。光沢紙等を使えば豪華さがぐんと増し,本当に紙なのかと驚くほど。別売の模様のダイ(LaRue Heart/画像左)は,外枠が0.5mmほど大きいので2枚重ねたり,くり抜いて糊付けしたりしてもキレイ。いずれも,2014年版のカタログに載っている。

汎用性が高いのは,Ellisonの二重のダイ。かわいくて美しい2つのハートが一度にダイカットできる。SissixのBIGZよりも厚い木製なので,専用のダイカットマシンが必要になる。このダイとマシンについては,後で記事にしたい。

LittleBのダイ(2014年)もいろいろ使える。日本人の生徒さんにはとても人気があり,クラスで使った後で購入した人も多い。ハート型7枚・クロスステッチのダイ4枚が入っている11枚セット。ハートの形も異なっているので違うテイストの作品が作れるし,何よりクロスステッチが非常にカワイイ。シンプルカードにはもちろん,封筒なんかにも切り込みが入れられるので活用の幅は広い。

Sizzixのスリムで直線的なハート(hearts, primitive/BIGZ/2018年)もいい。上部の切り込みも深くて甘ったるさや幼稚さがなく,スタイリッシュ。一度に大きさの異なるハートを3枚カットできるので,花やリボンの飾りをつけたコラージュ風の作品やフェルトにピッタリだ。

一方,全く好みでないのがSizzixのハート4つのダイ。6年前のガレージセールで2ドルで出ていたので購入した。パッケージの赤い色もさることながら,ぷっくりとした円みがどうにも安っぽい...特に下方のとがり方は...。ハートそのものとしては使うつもりはなく,フェルトの花びらや生クリーム(半分に切って数枚重ねる)に活用するために買った。
こちらは星のダイの比較。
自分の好きなハートが,自分の作りたいテイストの作品。エレガント,カジュアル,子ども向け...紙なのかフェルトなのか,一部分だけを使うのか。使い分けるためにも,数種類のハートが必要になる。