今年は,クラスとは関係のないカードをたくさん作りました。

4月頃に作っていたのは,マスクやソーシャルディスタンシング等をモチーフにした作品。自宅用の飾りのようなものでした。それがだんだん,エッセンシャルワーカーと呼ばれる方々の存在を意識するようになり,実際に渡すことを考えて相手に合わせたカードを作るように。

床屋・病院(5)・薬局・銀行(2)・郵便局(3)・図書館・ゴミ収集車(2)・食料品店(2)・レストラン(2)・消防署・警察署・教員(=友人2)・市町村役場の職員・東京都知事・ミシガン州知事...

マスクをプレゼントする時にも,タグや季節のカードを添えました。実は,これまで独立記念日やハロウィンのカードを作っても,わざわざカードのみで郵送したことはなかったんですよね...。マスクを贈るということで,その季節に合ったカードにも出番が来ました。

その他,病気見舞い・誕生日・結婚祝い・結婚記念日・クリスマスカード・お礼・合格祝い...とにかく,種類もいろいろ。まだブログ上では紹介していない作品もたくさんあります。

郵便配達員さん等へはまだ作っていないし,作ったけれど贈っていないカードも数枚。子ども病院(ガンの闘病中)に入院している子ども達には,バレンタインや誕生日のカードを送ってよいのか。問い合わせてみないといけません。

郵便局や銀行(2),内科医や歯医者にはカウンターに私が贈ったカードが飾ってあるのを見ました。郵便局では,子ども達の描いた絵は壁に数枚貼ってありましたが,大人からのカードは...。

これまでも顔見知りであったけれど,より親しみを持って接してもらうようになりました。銀行や郵便局に至っては,アドバイスやちょっとした情報ももらったり。

紙切れ1枚ですが,カードの持つパワーのスゴさを実感した年でした。「カード文化が浸透しているアメリカだから,もらっても喜びが少ないのでは」と思う人がいるかもしれません。ところが,オーバー過ぎるくらいのリアクションで,表情豊かに喜んでくれる。これに慣れてくると,感情を表に出さない日本人には,物足りなく感じるものです。アメリカ人は仕事を中断して他の職員に見せて回ったりするので,日本人の私は気が気ではない。「順番待ちの列が長いんだからさっさと仕事しろ」という冷たい視線が気になる。ただ,順番待ちについてはアメリカ人はかなり忍耐強く,イライラして怒る人も見たことがないのですが。

カード作りを教えていると日本で話すと,「それは遊びでは?」とか「需要があるのか」と思われているはずです。アメリカでは,病気見舞いでも金銭を渡すことはない。金銭や品物の代わりがカードだと考えると,大きな役割を果たすものだというのがわかります。

今年は,日々の生活上お世話になっているたくさんの方にカードを作って渡すことができた。パンデミックではなくてもお世話になってきた方々で,気づいてお礼を伝えられたことには感謝です。英語では,They are happy to know someone cares.(誰かが気に留めてくれるということがわかって嬉しい)というような言い方をします。

物品ではなく,会話でもなく,手作りのカードで手書きの文章で伝えるということ。来年,クラスが再開できた時には,こういうカードの持つ力を生徒さんに伝えていけたらと思います。

そして,このパンデミックを乗り越えていこうというメッセージを,カードに込めて贈り続けていきます。