サンクスギビング(11月第四木曜)が終わると,アメリカは本格的なホリデーシーズン。クリスマスからお正月過ぎまでをまとめてホリデーシーズンと呼ぶ。

 

この時期になると,みんなお菓子を焼いて人に配る。日本人が餅をついて親戚に配るようなものか。うちの実家でも餅つきはするのに,義姉の家からも年末には大きな餅をもらっていたので,家でもつくから要らないとかそういうものではなかった。とにかく,年の瀬にはお菓子を焼いて配るのだ。 

 

煙突から降りて来たサンタクロースへのお礼がクッキーとミルク。12月に,アメリカ人10人くらいとクッキーの持ち寄りパーティというのをしたことがあるが,できればレシピ付きでと招待状に書いてあった。日本語のレシピだから,重さの単位をグラムからオンスに直すのだけでもメンドウで…。

 

ケーキもいろいろだ。フルーツケーキ(バナナやクランベリーケーキなど)や,ガトーショコラ,ショートブレッド,チョコレートがけのプレッツェル…先日もらったのは,スカンジナビア・カップケーキというもの。どこがどうスカンジナビアなのかわからないが,ショウガとかいろいろなスパイス(忘れた)が入っているそうだ。

 

アメリカ人がよく言うのは,「これは一年に一回,ホリデーシーズンだけに焼くの」とか「母から受け継いだレシピよ」ということ。甘くて喉が焼けようが,カロリーが高かろうが…ありがたく頂く。皆の自慢の一品なので,必ず「コーヒーによく合った」とか「半分残していて,今夜のデザートでも食べる」,「ラッピングもデコレーションも素敵」と具体的にお礼を伝えるのが大事!

 

そういえば,私には「これは私の自慢のホリデーベイキングよ」と言えるものはない…。もらっても一度に少ししか食べられないので,さらにケーキ類を焼いて増やす気にもならないし…みんな,この季節はいっぱいもらうから手作りのお菓子は要らないんじゃないかとか...買ったチョコレートで済ませてしまう。

 

ケーキのフロストやアイシングクッキーは苦手だ。赤や青色の着色料で絵を描いたクッキーは飾りとして眺めるならいいが,できることなら口にしたくない。健康にいいはずはなかろうし,食べ物を作る(仕上げの段階で)際にあんまり手で触って欲しくないし…今は特に。夫も,カラフルな色のクリーム類は全部取り除いてケーキ等を食べる。普段は,オーガニックだ玄米だと健康にいいものをと言いながら,アイシングクッキーを(わざわざ作って)食べるというのはちょっと理解しがたい。  

 

何か焼くのなら,アメリカ人は日本の甘さ控えめのお菓子では物足りないと思っているので,砂糖を増量しないといけない。砂糖を増やすことへの罪悪感も多少はあるが...。あんこ入りは,受け付けないアメリカ人が多いだろう。

 

つべこべ言ってないで,タイトルが「ホリデーベイキング」なら何か紹介しろと思うが…来年の課題にしたい。