先月末に,近所の人と集合住宅の入り口のハロウィン装飾をどうするか相談していた時のこと。
翌日私が入り口用のカボチャを買って来ると,彼女はカカシと発泡スチロール製の墓石を横にプラス...地面に埋まった手はなかったが,庭の木にはガイコツがぶら下がっていた。「今年は飾りを減らした」と言っていたので,すこーし通じたのか。
近所で8月に奥さんを亡くされた方がいる。驚いたのは,玄関ドアの前に人間の大人くらいの大きさのガイコツが椅子に座っていたこと。ドライブウェイ横にももう一体...。
街の通りで見る限りでは,ハロウィン飾りは例年と変わらない。庭中墓地だったり,木々から巨大な幽霊がいっぱい吊り下げられていたり...ガイコツの新郎新婦が馬車に乗り,周囲には馬にまたがったガイコツ達が祝福している大がかりな飾りをする個人宅もある。
前から感じてはいたが,ガイコツについて日本とは意識が全く違うということを,今年改めて考える。
日本では火葬が多く,近親者はお骨を拾って骨壷に納める。ガイコツ=亡くなった身内で,悲しみが伴う現実的なものだ。
一方,キリスト教では基本的に火葬はしない。火葬しても,近親者が骨を骨壷に納めるのかはわからない。大概のアメリカ人は,本物の人骨を見たことがないのだろう。
アメリカでのガイコツは,子どもにとってもおもちゃであり,飾り物だ。一方,日本で身近にあったのは小学校の理科室にあったリアルな模型。夜中に動き出すとかそういった作り話は,どこの学校にもあったろう。恐ろしくて近づくことはできなかった。
ハロウィンに人体のガイコツを飾ることには長年抵抗があり,私がようやく購入したのは下半身が魚のもの(「半分,魚のハロウィン飾り」2018年10月26日記事)。妥協した形でガイコツを克服したと思ったが,今年は飾らない。
ミシガンの新たな感染者は,2030人...4月3日の1953人を大きく超えた。今日も,他人の庭のハロウィンのガイコツに,不謹慎な...と思いながら通り過ぎている。