オンラインで予約していた映画のDVDを図書館に借りに行った時,はたと気づいた。病院や銀行などいろいろなところにサンキューカードを贈ったのに,図書館用がない...!

慌てて考え始めて...3日後に完成。珍しく集中したからか,一気にできた。しかも家にある道具と材料のみで。
飾りとしてならばもう少し高さがあってもよいが,カードとしては6×6-3/8インチ(約15×16cm)とかなり大判だ。

左手前のミニチュアの本棚は,「図書館の移転ということで...」(2017年の1月14日)で紹介した手作り。封筒は,下に敷いている薄いレンガ柄の紙で作っておそろい感を出した。

で,本もないこのデザインのどこが図書館かというと...これが実在の図書館だから!
こちらは,昨年の4月に撮影していた画像。図書館のモチーフと言えば,もちろん本や本棚...うーん,世界中どこの図書館にもあり,あまりにも平凡。つまらないので,わざわざ作らなくてもいい。この図書館だけのために作ったという,特別なデザインでカードを作りたい!本のモチーフは封印しようとだけ決めて取り掛かった。

この図書館は,2017年1月にうちのすぐ近所に移転してきた。大きな窓に,レンガと暖炉。観葉植物にカウチ。何よりこのアンティーク風の時計の文字盤が印象的だったので,写真に収めていた。

何としても,この特徴的な時計だけはリアルに再現したい。ありがたいことに,文字盤と地球儀のスタンプ(いずれもImpression Obsession)の円形が,偶然にもぴったりと重なった。地図は,ディストレスインクを4色混ぜて,スポンジと水でぼかして着色。画像を見ながら色を足す作業は,実に楽しかった!

壁のレンガの段差も特徴的。これは,ステップフォールド式の折りたためる立体カードで再現した。このような3層の切り込みを入れたのは初めてである。インチを分数で計測して四則計算するのって...これまた楽しいったらない。

いつものように,いろいろなメーカーのダイやスタンプを使用。

レンガの柄紙は,模様だけでなく紙質(厚さと光沢)が素晴らしく,数年前に30枚ほどまとめ買いしたもの。流行のないレンガ模様の紙は,気に入ったものがあれば即複数枚購入している。

カウチのスタンプは,模様入りの紙に押すだけで,部屋に合った家具に早変わりする。千代紙にスタンプすれば,和風旅館の窓際にある椅子になりそう。これも作ってみたい。

こちらは,保存用。
カウチの柄と暖炉内の色を変えている。

観葉植物は,レンガ部分を挟んでダイカットしたグリーンを2枚張り合わせ,補強した。

この場面には,人物はいない。しかし,観葉植物や暖炉の火,時を刻む時計から十分に生命が感じられる。テーブルは誰かが使う。そして,何よりこのカウチ!ちょっとおどけた感じがいい。背もたれに表情がついていて,今にも動き...いや,踊り出しそう。

このカードは珍しく夫が気に入ったようで,「あのさ,買いたいと思っている高価なクラフト道具があったら,買ったらいいよ」と言う。「えっ,ホント?でも,今は特にない」と「今は」を強調しておいた。...高価ってどれくらいなんだろうか。

早速お礼のメッセージを書いて,図書館の館長さんをよく知っているアメリカ人の友人に預けた。友人から届いたテキストメッセージは...

Librarian is in awe of your card.She shared the card with the whole staff.(司書の方は,あなたのカードに畏敬の念を示している。彼女は,スタッフ全員にこのカードを見せた)

館長さんは今年就任されたばかりのようで,面識はない。ウィルスが収まれば,是非ともお会いしたいと思う。

様々なシーンを紙で再現するのはおもしろい!画家のキャンバス・筆・絵の具が,紙・ハサミ・糊に変わっただけのこと。

身の回りに題材はどっさり転がっている。次は何を作ろうか。