アメリカ人の友人と一緒に,彼女の娘さんのために2年以上かけて準備してきたブライダルシャワー(昨年6月に実施)。ウィルス蔓延のため,主催者の私はシャワーだけでなく,結婚式・披露宴も欠席したのですが(「ブライダルシャワーのプチギフト」7月28日記事)...。
招待状は,衣装ケースのデザインです。

中を開くと...

紙とハンカチで作ったドレス!
花嫁の祖母2人の遺品であるハンカチが,タンスからどっさり出てきたということ。ヨーロッパで集めたものが多いらしく,どれも繊細な刺繍がほどこされています。Something old (古い物)として是非とも生かすべく,話し合った末に紙ドレスにしました。
トップの型紙とハンガーワイヤーは友人(花嫁のお母さん)が制作。柄紙に写し取ってカットし,飾りをつけるのは私の担当です。ハンカチを安全ピンでワイヤーに留めて仕上げるのは彼女。
全部で 75着!1枚として同じハンカチはなく,トップの紙の色に合わせて,リボンやラインストーンの飾りも全部違います。ハンガーのワイヤーも,手作りの土台の上で一本ずつ手作業で曲げて,回転フックにはピアスのパーツを使用しました。
衣装ケースのジッパーは,リング式ノートのダイカットを切り取った残りのパーツです。
ジッパーのホルダーは,ペンキを混ぜるスティックのダイの一部分。
長い日には,彼女は午前9時にうちにやって来て,昼食を挟んで夕方の6時までひたすら制作。夕食も出して終了で,ホントに一日がかり。こういう作業を,2018年の4月(イースター休暇)から2020年の年明けまで数回やっていました。ところが,3月にはウィルス蔓延のため,最後の追い込みだというのに一緒に作業することができなくなり...
「カードのジッパー部分は緑系がいいわ」,「わかった。トーンを変えた緑色で数色ダイカットしてみた。画像を送信したよ」,「画像じゃ微妙な色がわからないなぁ」,「じゃあ,明日サンプルに番号を振って,玄関先に置いておくよ」,「ありがとう。3番の色がいいわ」「Ok。じゃあ今からダイカットして量産する。3日後にうちの玄関先に置いておくから,取りに来て。ついでに手作りマスクも袋に入れておくね」。
...といったメンドウなやり取りをテキストメッセージでくり返し,お互いの玄関先を行ったり来たりして完成。
この紙ドレス付きの招待状を受け取ったお客さんは,紙ドレスを持って(ホストに返すということ!)ブライダルシャワーに参加。アクセサリー用のハンガーに掛けたら長さもぴったりでした!テーブルごとにセッティングし,食事中の飾りとしてだけではなく,食後のゲーム(賞品はハンドソープ)でも活用するように準備しました。
犬(親子でビーグル犬を飼っている)や花嫁さんがディズニー好きということ等から,柄紙を選んでいます。
招待状中央部のドレス下の罫線が引いてあるFrom theーof:というスペースは,オススメのレシピを書く欄。招待客がそれぞれ記入して,プレゼント(好きな店に希望商品を登録してある)と一緒に贈ります。
私は,簡単なサラダのレシピを書き,当日の朝,ブライダルシャワーの来客用にもたんと作ってきました。
このドレスの写真は,クリスマスカードにも印刷されていましたよ。
おばあさんのハンカチを使って何か作る話は婚約前から出ていたので,3年くらいの大プロジェクトでした。3か月くらいおきの日曜日に作業するものですから,私などはどこまで作っていたのかすっかり忘れてしまっていたり。果たして完成する日が来るのかと気が遠くなって不安を口に出していましたが,彼女は落ち着いたもの。...為せば成るモノです。
渡米前は,アメリカ人は日本人と比べて忍耐力・根気がない...という勝手なイメージを抱いていました。しかし,大陸的な気質のためか,長期的なプロジェクトにゆったりと構えて取り組む人が多いと思います。「とりあえず形にして」とか「ある物で何とかしよう」とか,焦って早急に結果を出そうとしない。納得いくまで追究し,妥協を許さない姿勢は勉強になります。