去る4月22日,杉山特命全権大使による「米国に在住される邦人の皆様へ」(居留届けを提出した人)で始まるメールを受け取りました。…感染不安の日々を送る中,待っていたのはまさにこのメッセージ!

 

このメールは,ウィルス感染拡大についての情報や注意事項などの伝達ではありません。


まずは亡くなられた方々に対するお悔やみと医療現場の方々への労いと敬意,そして在米の日本人のそばに寄り添った温かく長い文章。平易でわかりやすく綴られた文章からは,大使の人柄が伝わってきました。

 

心を強く打ったのは,「…ワシントンの現地職員にも感染者が出る等,在留邦人の皆様にご心配をお掛けしております。本来,率先垂範すべき在米日本大使館でこのような事態を生じてしまった全責任は,私にあります。幸い,今のところ大事には至っておりませんが,現在これ以上の感染が生じないよう最大限の感染予防・感染拡大防止策を講じておりますので,ご安心頂きたいということをはっきりと申し上げさせて頂きたいと思います」という箇所。トップに立たれる方が,自分のミスであるということを明言されている…衝撃でした。

 

そして,在米の邦人の安全と健康を守るために最善を尽くすので安心をということが,繰り返し書かれていました。

 

最後は,「皆様や米国の市民・政府と一致団結して,必ずやこの困難を乗り越え,再びこれまでのような生活に戻れる日が必ず来ると信じています。どうか一緒に頑張っていきましょう」で結ばれています。

 

この日本語のメッセージには,日本人の命だけが守られればよいというのではなく,アメリカに住むあらゆる人達と力を合わせようという願いが込められていました。責任ある行動を取ろう,感謝を忘れず人の痛みを理解し,行動に表そう…読んでいて,パソコンの画面がぼやけてきました。

 

留学中の学生,駐在家族,国際結婚,研究者,専門職…渡米したばかりの人,50年以上も住んでいる人…一人暮らしの人,子育て中の人,夫が単身赴任中の人,寮住まいの人…様々な日本人が,みんな不安を抱えながらもがんばっている。

 

何かあったら頼れる日本の政府機関がここにある。このメールを読んで安堵したと同時に,しっかりしなくてはと姿勢を正されました。

 

うちがしていることは,寄付金,日米の人達にマスクを作ってあげること,お年寄りや必要な方々の買い物代行や食事作りのボランティア(一年半前から)くらい。この非常事態において,もう少し世の中の役に立つことができないか,夫とも話し合っています。

 

このブログは,日本語で日本人の方々向けに書いています。夫も私も元は教育者。夫の専門はアメリカ政治・国際関係・ESL等で,私は小学校教育です。遅くなりましたが,マスクが必要な方にはお送りしたいと考えています(代金不要 michiganpapercraft@gmail.com)。微力ではありますが,特にミシガン在住の日本人の方の役に立てることがあればと思っています。