コロナウィルスに関連して不安に感じる生徒さんがいらっしゃるかもしれないので…ペーパークラフトを教えている自宅の部屋について書きたいと思います。

玄関から入ってすぐの階段を上って,ロフト(吹き抜けのリビングルームの上のスペース)が私のクラフト部屋です。クラフト部屋は「狭い閉鎖された空間」でもなく,クラスは「大勢で集って大声を出す」ようなものではありません。

 
部屋の広さは,フィート表示を換算してみたら約15㎡。畳(京間)で言えば8畳ちょっと。ここに,棚・机(2)・椅子(4)・ミシン・1000点を超えるサンプル・紙(恐らく10,000枚以上)・道具,そしてソファ(広げるとべッドになりフトンベッドと呼ばれる)などを置いています。自宅では最大3人までの少人数クラス。作業スペースが広くないこともありますが,外の広い貸し部屋を使ってもクラスは5人以下と少人数のクラスです。私が教える作品は「サンプルがあれば一人でできる作品」ではありません。待ち時間を作らず,かつ一人ひとりに目が届く範囲で細かく教えているため,少人数でしか実施できないのです。
 
リビングは東向きで,早朝には2階部分に当たる上部の大きな窓2枚からクラフト部屋に日が差し込みます。窓があっても零下になるミシガンにおいて,換気のためといって窓を開けることはありえません。また,いくら安全な地域ではあるとはいえ,ここはアメリカ。窓を開け放つことは危険でしょう。日本と比べて建物の敷地も広く,トルネード(竜巻)が発生しやすい中西部においては,建物には広い地下室と窓のない部屋があることが多いようです。
 
クラフト部屋そのものに窓がないのは,非常によいこと。光による紙や作品の退色を避けることができますし,日中の光は色の識別の邪魔になるからです。灯りが不要な時もありますが,クラスでは細かい作業に適したライトを使用。冬が長いミシガンでは,窓辺はかなり冷えます。クラフト店でも窓際の席は敬遠されているんですよね。念の為,足元の冷え防止のためにひざかけも用意しています。
 
吹き抜けのリビング(約30㎡=京間では16畳ちょっと)の天井にはシーリングファンを取り付けていますので,エアコンとの併用でクラフト部屋は夏でも涼しい。セントラルヒーティングの温かい空気が上方にたまるため冬は暖かく,空気を循環させるためにクラス開始前にはファンを動かしておきます。アメリカの住居は広々とした作りで,使用していない部屋のドアはそれがトイレであっても開いています(使っていないという意味)。2階の隣室の客間(窓は南向き)のドア(2か所)も開けており,荷物が多い場合はここに置くこともできます。
 
ミシガンの冬は乾燥が厳しいので,地下室にある湿度計で家全体の湿度を調節しています。うちは新築で購入しており,定期的に業者による通気口のクリーニングも行っているので,室内の空気もきれいだと思います。
 
クラフト部屋の横には,換気扇付きの広めの洗面所(手洗い・トイレ・浴槽)がついています。これは隣の客用寝室と共用で,宿泊客とクラフトの生徒さんのみが使うためのものです。うちの者はクラフト部屋隣のトイレは使いませんので,トイレットペーパーは来客がある時に取り付けています。お手洗い用のゴミ箱はふた付き。手拭きタオルは,生徒さんが複数の場合は使い捨てのペーパータオル(箱入り・手拭き専用)を用意しています。お一人の場合は通常のタオルですが,私は自分用のタオルを使っています。
 
クラス開始前には,除菌シートで机・道具(ハサミ・糊・工作マット)・ドアノブなどを拭き,スプレーで階段と部屋全体を除菌しています。

バスルームについても,トイレの電気のスイッチ・水栓レバー・水道の蛇口など手を触れる箇所は除菌をしておきます。
 
洗面所がすぐに使えるので,サニタイザー(ハンドジェル)・除菌用手拭きシートは不要だと思いますが,一応用意はしています。
 
箱ティッシュやペーパータオルは,クラフト制作用のためだけでなくともお使いになれます。
 
階段とクラフト部屋はカーペット敷き。玄関で手持ちのスリッパに履き替えて頂いています。来客用のスリッパはありますが,やはりご自分のものがよいですよね。うちでは人の家に行く時は,自分のスリッパを持って行き,帰宅したら底を拭き取っています。
 
うちに到着されたら洗面台で手洗い,うがいなどもなさって下さい。私はクラフトを開始する時は,自宅で一人であっても石鹸で手を洗います。紙に汚れが付かないようにし,道具をきれいに使いたいからということはもちろん,気持ちを切り替えるため。アイデアなどに行き詰まった時も,手洗い。リフレッシュしていいアイデアが浮びそうな気がするんですよね。
 
犬などのペットは飼っておらず,うちには動物も入れたことはありません。
 
飲み物は,フタ付きの物を個人で持って来て頂くことにしています。アレルギーや机のスペースなどからも考え,使い慣れた自分のボトルが一番扱いやすいと思います。
 
同様におやつも出しませんが,客間入り口のナイトテーブルにキャンディ(個包装)ジャーを置いていますので,疲れた時などにどうぞ。
 
希望があればBGMを聴きながらクラフトをしても。クリスマスには,隣室の客間でクリスマスソングをかけていたこともあります。
 
最近は握手もなるべくしないようにしています。渡米してからずっとですが,人と頬を合わせたりした場合は帰宅してすぐに洗顔。昔から夫が「アメリカではトイレの後でも手を洗わない人が多い」と自信たっぷりに言っており,そういうリサーチ結果も見たことがあります。これにはアメリカ人の友人たちも同意していますし,学校における手洗い指導も設備も不十分なので,信じたくありませんが事実でしょう。カフェやレストランでも「従業員は手を洗うこと」という表示がありますが,渡米した頃は冗談かと思いました。みんなだろう!と目を疑いますよね。
以上,衛生管理に神経質になり過ぎてはいませんが,普段からやっていることも含めて細かいことも書きました。「閉鎖された狭い空間」でない建物はないでしょうし,それなら広い場所がといっても,イベント会場・スポーツジム・映画館・スーパー…過敏になると,もう行くところも住むところもないんですよ…。自宅クラスの部屋は,私の居住空間であり,それは皆さんが普通に生活されている場所と何ら変わりはありません。
 
除菌スプレーを使いますし,私の自宅クラスではマスクを着用する必要はないと思います。
 
人混みを避けるために,外出を控えているという方も多いこの時期。気分転換にクラフトを,という方がいらしたら一緒に楽しい時間を過ごしましょう!