クラフトルームに置いてある触れてはいけないカゴ…いろんな物がごちゃごちゃと放り込まれているのですが,これはすべて「やりかけたまま放置していたソーイング」です。他のことで忙しくなったという訳ではなく,飽きてしまったとか思ったようなものにできていないとか…まぁそんな理由で仕上げていなかったものです。
…やりかけたものを再開するエネルギーは,始める頃のそれよりもはるかに大きいと思います。勉強でも習い事でもそう。期限や試験がない限り,強い意志でやり遂げるのは難しい…なりゆきで始めることはあっても,なりゆきで再開することはないのでは。子どもの頃にやめてしまったピアノを「続けていたら今頃…」というのは夢の話です。まぁ,続けていたとしても大して成果は上がらなかった可能性も大きいですしね。やめる時は,子ども心にも限界を感じていることがあると思います。
「いつでも再開できる」というのは,やめる時の言い訳であることが多く,道具があってもよほどのことがない限り再開はしないものでしょう。クラフトやアートにおいてアイデアがたくさんあるとか制作中の作品がいっぱいあるとかいうのは普通のことで,「仕上げてみてこそ!」です。未完成の物に対しては,素晴らしい物になるという希望的観測を持ちがちで,それゆえに放っておきたい気持ちもなくはない。しかし,何年寝かせておいても熟成はしません。むしろ,色はもちろんのことやる気もあせていくばかり…。著名な作家が執筆途中で亡くなったというのであれば,博物館に展示されるとか誰かが故人の遺志を継ぐとかしてくれるかもしれません。とにかく,フツ―のうちに放置されたままのものはゴミになるだけですから,強い意志で己を奮い立たせないといけない。書いているだけでも疲れてきますが…(笑)。
始めたというからにはそれなりの意欲があったからで,自分で好きで作り始めたもの。いろいろ新しいことに手を出すよりも,「あの頃の気持ちをもう一度!」という気持ちと部屋を片付けるという意味も込めて,おもーい腰を上げて数点再開し仕上げました。
1.着物の端切れ布のミニ巾着袋(4年ほど前) → 紐部分とマチを縫って,ドイツ(夫の従弟の友人)に郵送しました。
布地は,日本に住む友人が送ってくれていた着物の端切れ。中は赤い布にしてマチも別々に縫ったので,リバーシブルです。
2.ボレロ(15年ほど前):見頃トップに袖フリルだけを付け,襟のバイアス始末をした状態 → 切り替えの裾フリルをつけ,前と裾の始末をして仕上げ。
3.編みかけの帽子(5年ほど前):毛糸が太くでかすぎたために放置 → 濃紺の毛糸で縁編みをして手持ちのカゴの内カバーに変身。
4.人形の浴衣(6年ほど前におくみつけまでで挫折)&耳長ウサギのぬいぐるみ(大学生の頃に制作/服なし): 浴衣に袖と襟をつけ,ウサギに着せました。浴衣(7枚)とはんてん(5枚)の合計12枚が完成。
和風の布地もいくつか6年ほど前に日本で購入。浴衣とはんてんについては,実際にウサギに着せてから後日画像を載せたいと思います。
何とかすべて完成…!
思いついたらすぐ始めたり新しいものに手を出したりするのはまぁよしとしても,途中でほっぽり出すのが大問題。いや~な気持ちだけ残るので,何はともあれ最後まで仕上げないと(または処分するか)…とつくづく反省します。完成させることで,「あ,これはもう作らなくていいかも」とか「もう少し工夫して作り直してみよう」とか,とにかく次に進めますから。
ペーパークラフト関係も完成品よりも圧倒的にとん挫した作品が多い…放置よりも失敗して処分の方がはるかによいので,まずは完成させないと!