先日,Noviの日本食品店に貼っているチラシ入れを張り替えて来ました。子どもの日の小物からフレームに発展して,さらにチラシ入れに変身。
右上の空のあいたスペース…落ち着かなく感じる人もいるでしょうね。
子どもの頃,親や幼稚園の先生に「ここがあいているから,雲や太陽を描きなさい」と言われたかもしれません。描くのが当たり前になり,逆に「この太陽と雲は消しなさい」と言われたことはないでしょう。もちろん,クレヨンで描かれたものを消すことはできないのですが,描く前にもそういう指導はなされないだろうと思うのです。
「隙間なく埋めたい」のは「お弁当箱的発想」だと勝手に呼んでいます。私はアメリカに来てスクラップブッキングというものを知ったのですが,日本人とアメリカ人の作るレイアウト作品の大きな違いとして挙げられるのは「空間と大胆さ」だと思っています。アメリカで見る作品は,思い切り感にあふれてナンカ「大陸」っぽい!
空いているスペースを「埋めなければ未完成」・「残したら手抜きに見える」という空間恐怖症(?)。お弁当におかずを詰めたり,隙間家具を細いスペースにぴたっとはめ込んだりした時に得られる満足感にも似ています。
「残ったパーツをここに」というもったいない感覚も危険。スタンプやダイセットセットについていたパーツを一作品に使い切りたいという気持ちもあるでしょうが…基本的にセンチメント(言葉)は1つですし…お弁当の具材と違って紙のパーツは腐らないので,別の作品に使いましょう。
「カラフルでにぎやかに!かわいく!」がよいという思い込みは,「モコモコの雲を貼ってかわいく」とか「虹や風船で空もカラフルに」とデザイン過剰に。気づけば,太陽やヒマワリがあるのに雪までちらつき,異常気象にということも。
デザインは宣伝用など使用目的もそれぞれですが,やはり洗練された作品にしたいものです。「足す」よりも「減らす」ことが難しいと思います。