昔からいつかやりたいと思っていたクラフトは,ドールハウスとカントリードールでした。ともに1990年代に流行り,本もどっさり買って眺めていました。
ところが,日本での人気も徐々に低下していったようで,いざアメリカに来てみると大型クラフトチェーン店でも材料や道具などほとんど見当たらず。あったとしても,子ども向けで安っぽいもの…。代わりに圧倒的に流行っていたのは,スクラップブッキングでした。
そういえば,日本でもアメリカでも,ドールハウスやカントリードールを趣味でやっている人には,いまだ1人もお目にかかったことがないなあ…。
ドールハウスはやるならかなりの道具や材料(費用),時間,場所も必要になるし,木工は木くずが出るからカーペット敷きのクラフト部屋ではやりたくないし・・・と,20年くらい(!)先延ばしにしていました。といっても,今は大きなハウス本体には興味はなく小物作り。
日本では粘土も使わないでおいたらすぐ固まってしまったけれど,アメリカではオーブン用の樹脂粘土が主流。色も鮮やかで柔らかく扱いやすい感じ。
アメリカでの粘土は,アクセサリー作りが主な用途のようです。私の場合は,アクセサリーやドールハウスからではなく,スタンプテクニックやペーパークラフトのアメリカの書籍で知りました。それには,粘土にスタンプを押すとかエンベリッシュメント(飾り)として粘土細工を使うということが紹介されていました。いつかやろうと思いながら,何年も経ってしまっていました。
ペーパークラフトだけではなく,私の好きなテーマは家にまつわるものです。日本でやっていた油絵でも訪れたことのある建物(ボストンのトリニティ教会やスイスのシヨン城)をモチーフにしたものが多かったし,ペン画で描いたのも大学時代に訪れた「赤毛のアン」のグリーンゲイブルズ。昨年の水彩画教室で描いたのは,日本の実家の全景でした。アメリカやオーストラリア滞在では,家の屋根の形や壁の色合いなどに強く惹かれました。
紙にこだわった部屋を作りながらリアルさや立体感を追求していくうちに,限界を感じることがありました。「クリスマスルーム」を2つ作った後に,生徒さんに「次は何?キッチンかベッドルーム?」と聞かれ,考えてみました。つまり,テーブルに冷蔵庫,ベッドや本棚か。
部屋に置く家具や小物は紙でもできますが,柄紙やスタンプ,ダイは既成のものを探して購入するしかありません。一方,木工と粘土は基本の材料・道具さえあれば自由に制作できます。その代わり,自身の技術やセンスがかなり必要になってきますので,クラフトというよりはアートに近くなる。
紙に,違った素材のものをちょっと加えることで紙のよさが最大限に引き出されます。リボンやフェルトなどの布系やワイヤー類,ラフィアやコルクなどの自然素材,ボタンなどのプラスチック,ハトメや割りピンなどの金属…本当にいろいろ。
そして・・・いよいよ木工と粘土!
とりあえず,木工を始めるにあたって買うものはバルサ材と紙やすり。バルサはカッターナイフで切れます。接着剤はクラフト用のボンドで十分。支柱に使う硬めの大きい木片を切るピラニアノコとカットボックスも,購入しました。
粘土細工も材料を買って始めてみました。
あくまでも,ペーパークラフト道具や材料を生かした木工&粘土です。持っているダイやスタンプ,紙などをカード作りだけに使うのはあまりにも限定的。2017年は木工と粘土のカテゴリーを起こして,いろんな活用法を紹介していきたいと思います。
最後になりましたが,今年(ミシガンはまだ2016年)もお世話になりました。皆さんにとって,来る2017年が素晴らしい年になることをお祈りします。