「アメリカの郵便事情はひどい」というのが,アメリカ在住の日本人の共通の意見でしょうが…

イタリアはその比ではありません。発展途上国を含めていろいろな国に小包を送ったことがありますが,ワーストNo.1はイタリア!

「イタリアには絶対に物を送ってはならない!」とは,ミラノ在住の親戚から再三言われてはいました…

しかし,どうしても御礼として贈り物をしたい事情があり,アメリカからローマの方の家族である親戚に(半ば無理やり)航空便で小包を送りました。小包といっても,5×10インチ程度の封筒に収まる小さなもの。

結果から言うと…2か月後に届きました。

トラックナンバー(郵送物の追跡調査)から,早い時期にイタリアに着いていることがわかっておりました。そこからはイタリア側の親戚のがんばりどころ。郵便物が,税関でながーいこと足止めを食らうのです。

1か月を過ぎたあたりから,ミラノの親戚が税関に度重なる抗議の電話をかける。「ギフトではなく商品のサンプルだから渡せない」等意味不明なことを言って渡そうとしない。ようやくローマの親戚に「郵便局に取りに来るように」という連絡が行くと…

今度は,「関税」と称して訳のわからぬ代金を受取人から徴収するのです!

送り状に中身の金額を書いておけば,普通はそれが破損・紛失の場合の保険の対象金額と思いますが…イタリアの場合はそれで関税の徴収額を決めるのです。うちが送ったものは新品の商品だったため,記入していた金額は無視され,ネットで調べたという値段の額を徴収されたいうことでした。

商品の3分の1の値段…それをプレゼントを受け取る人が払わなくてはならないのです。何と言う理不尽さ!15ドルくらい支払われたと思うと気の毒で申し訳ない。

…皆ぐったりと疲れて,「何があっても小包は送らない」ことであらためて合意。何だかなァ…。

食べ物はおいしいし,観光や買い物も楽しいイタリアではありますが…財政破たんしかねない国なので税金が法外に高いらしく,親戚によると「住むところではない!」ようです…。

届いただけマシ,と考えるのがイタリア流のポジティブ思考かもしれません。