「妻が失望する夫」という項目に,「誕生日や結婚記念日を忘れる」というのがあるらしい。

…まあ…忘れることもあるんじゃないの,と思う。

近親者の命日などを忘れるというのではない。

記念日が終わる頃になって何もお祝いが用意されていないことを知って失望し,「大事な日を忘れた夫を責める」のは何とも…酷な気がする。忘れさせておいて,「忘れていたくせに」と何かの折りにでも攻撃する材料にしたいのかもしれない。

本当に忘れて欲しくないのならば,カレンダー(手帳やスマートフォン等)に書いておいてねと言えばいいのである。私はそうしている。

サプライズでも期待したいのかもしれないが,同居して家計も共にしているわけだし,恋人同士のようなイベントを企画してくれることはあまりなかろう…。

うちでは,誕生日(主人と自分)や結婚記念日が近くなれば,「その日は木曜日だから,その週末に~というレストランに行く?それとも,持ち帰りにしてうちで食べる?」と相談する。大体食べるものも決めておくので,その週の献立もその料理を避けておけばよい。そして,当日を一緒に楽しみに待てばよいのである。機械的で事務的だとは思わない。備えあれば憂えなし,だ。

誕生日や結婚記念日というのは,一生変わらない固定日なので,私は1月に手帳を換えた時にすぐに記入する。記入しておかないと忘れるから。ホントに忘れっぽいので何でもすぐにメモ。さすがに当日には思い出すかもしれないが,記入しておけば目につくから前もって計画が立てやすくなるし,楽しみも増える。相手に期待してイライラしたりもしない。

相手に気の利いた贈り物やサプライズパーティなどを期待すれば,当然こちらもしなくてはいけなくなる。私はメンドウがり屋だし…無理。よって,相手に期待しない分,自分も期待されないというラクな道を選ぶ。

それに,アメリカはまだギフトの返品が簡単にできるが,日本ではそうもいかないだろう。欲しいものや必要な物は,一緒に店に行って選ぶのが一番便利で安心だ。

家族や友人らの誕生日も,すべて手帳に記入しておく。カードを郵送する場合は,逆算して郵送日にも印をつける。イタリアは郵送に日数がかかるから3週間前,日本へは2週間前などだ。

うちは主人も私もギフトの品物は要らないので,一緒にいつもと違った食事をして時間を過ごせばそれで十分。お互いの健康に感謝する日になれば,それ以上のことはない。