またまた,無彩色をベースにしたカードです。

灰色パネルをダイカットで丸くくり抜き,そこに同じサイズの黄色い丸を埋め込みました。

ダイカットで普通使うのは円部分ですが,円をくり抜いた周りの抜きがらの部分は,ネガティブと呼ばれています。

黄色円と灰色ネガティブを組み合わせたのには,理由が4つあります。

まず,ダイカットでくり抜いた箇所にパズルのように同形で異色のものを埋め込めば,紙全体の高さが同じになります。上に枝を糊で貼る場合にデコボコしなくて済むわけです。

アメリカ国内の普通郵便の料金は,1/4インチ(約7mm)までが規定内。平らにすれば厚くなるのを防ぎ,さらに重量も減らす役目をします。

遠近感の問題もあります。月の黄色は,飛び出るふくらむ色。灰色パネルの上に貼ればさらに飛び出るので,埋め込むことで少し遠くに見せています。枝よりも月が手前にあるように感じさせないようにというわけです。

ついでに言えば,枝にとまったカラスはポップアップして立体的にしています。そうです,黒は遠くに感じる色なので,手前に感じさせるためです。

「かわいくするために」という理由だけで,何でもポップアップで立体的にしたいと思いますが,作品全体をよく見るのが大事です。

話を戻して…さらにくり抜いた灰色丸を生かしてタグもできますから,クラスではおまけでカボチャのタグを作りました。

カード上部にダイカット紙を貼るよりもひと手間ですが,抜けた箇所にパーツがフィットしますからカード全体に安定感も生まれます!!

今夜はお月見。中秋節(Moon Festival)なので,夜空を見上げてみましょうかネ。