「アメリカで来訪者に土足で入って欲しくない場合には,どうしたらいいか」…日本人なら誰しも考えることだと思います。
まず,日本人のお客さんであれば自分の家でも脱いでいるように,ほぼ全員靴を脱ごうとされます。居住者の足元を見てそれに合わせようとするのも日本人ならではの心遣いです。
友達などあらかじめ来訪者がわかっている場合は,その場で「うちは土足禁止です」と言うのではなく,「室内用スリッパを持って来てもよいですよ」くらいに告げておくのが親切であると思っています。そうすると,「ああ,土足禁止なんだな」というのがやんわりと伝わります。
玄関先に“No soliciting(セールスマンお断り)”という張り紙があるオフィスや家などもありますね。「土足お断り」という張り紙は,来訪者にとっては「急に言われても…」ということになりますし,自宅玄関にオフィスのような張り紙というのも見た目がいいものではないでしょう。
家具の配達や電化製品などの取り付け,その他の工事の場合は,あらかじめ電話などで「土足禁止だから」と伝えておきます。言われなくてもビニールの靴カバーをつけて作業をしてくれる人もいます。家の内外を行ったり来たりする場合は,古毛布のような敷物を持って来て作業をされます。うちでは念のため,カーペット上に敷けるように古毛布は捨てずに1枚とってあります。ただ,2階の部屋等に大きな家具を運び入れる場合は,あきらめた方がいいかもしれません…。うちは階段がカーペット敷きなので,玄関マットで十分汚れを落としてもらうことを願っていました。
中には,どうしても靴を脱ぎたくないお客さんもいます。アメリカ人のお客さんに靴を脱いでねと言ったところ,「NO」と言われ,びっくり。「それは…靴下に穴があいているからよ!」と穴のあいた部分を見せてくれました…。
確かに,外で靴を脱ぐとは想定していない(強制されない)ので,靴下まで気が回らないのでしょう。以前,カナダから英会話の女性の先生が来日された時,和食レストランの畳の部屋で歓迎会が開かれました。彼女の靴下にはぽっかりと穴が…。穴の開いた靴下を遠いカナダから持って来ていたのですね。
病院の健康診断などで体重測定をしますが,靴を履いたままでもOKです。靴は結構重いので,当然脱ぐものと思って聞くと,“If you want(脱ぎたいならどうぞ)”と看護師さん。靴を脱いだ場合は,診断書に「靴なし」,w/o(withoutの意味)shoesと記載されます。
アメリカの靴は着脱がしにくいのも事実。サンダルのベルト部分はホックではなく,紐をバックルにいちいち通して留め金にかけるものも多いのです。一度履いたらもう一日中履いているから。
うちの主人もスニーカーの靴紐に時間がかかるので,日本に行く際には「日本用」といって着脱がしやすい靴を購入(笑)。アメリカでも,日本人や中国人の家に行く時や宿泊の時は,この靴です。
また,骨格の問題もあるでしょう。日本人は,膝を曲げてかがむことに慣れており,正座ができない人はいません。外国人(特に西洋人)は体が硬い人が多い!しかも体格がよいので,体を曲げて靴を履くのは日本人のように容易なことではないのです。
さらに言えば,アメリカの玄関にあがりかまちはないので座る場所がありません。靴箱みたいに手を置いて体を支えるものもないので,靴を履くのは結構大変なこと。うちの場合は,車庫に出るドアはキッチンに続いているのでテーブル横に椅子があり,玄関横には階段(座るところと手すり)がある。友達の中国人の家の玄関には,椅子が2脚置いてありました。
ある日,「室内スリッパ持参で」ということでアメリカ人の家に招かれました。一緒に招かれたアメリカ人も玄関先でサンダルに履き替えていたのですが…帰る時に何と,「このままで帰る」と室内で履いていたサンダルで外に出ようとするではありませんか…!何故に!?履き替えるのが面倒なのか腰を曲げたくないのか…。この室内用サンダルは,外履きとして使っていることも大いに考えれらます。彼女はうちにもこのサンダル持参で来たことがあるので,単に玄関で履き替えているだけであり,外履きを室内で履いているということか。驚きというか,何だかねえ…とただ呆れてしまった。
よって,日本人など靴を脱ぐお客さんが来た場合は直前に床を掃除する,靴を脱がないお客さん(またはサンダル持参)の場合は帰られた後に床を掃除する,ということにしています(笑)。
「お客さん用スリッパはうちにもありますが」とは言ってみるものの,体格が実に様々なのでサイズの選択が難しい。数種類のサイズのスリッパを用意してはいるけれど…皆が同じサイズを選んだら不足してしまうし,合ったものを選んでもらえるとも,体の大きさが足のサイズとも限らないし…。「あなたはSで,あなたはLL」とかこちらで決めるのも失礼な話です。
それに,他人の履物を履くというのは,多分気持ち悪いことだと思われます。まあ,温泉旅館で他人が履いたぺたぺたしたスリッパを履くのにはやや抵抗があるので,わからないでもありませんが…。素足では,水虫(ちなみに英語ではathlete's foot)とかそういうのもうつりそうです。
何故靴を履いたままなのかという根本的な疑問については,気候の問題もあるでしょう。アメリカ(ミシガン州)は湿度が低く乾燥しているので,靴履きでも足が蒸れません。うちの主人は日本人ではありませんが,暑い日にスニーカー&靴下でも何故か足には汗をかかない…。体質的に汗腺などが違うのでしょうかネ。
アメリカでは,靴下が下着だとすると,靴はズボンみたいなもの。「靴を脱いで靴下になる」のは,下着でいるような感じで居心地が悪いのだと思います。
日本にはかわいいデザインの靴下がたくさんありますが,アメリカではそうでもない。やはり,他人に見せることは意識していないからでしょうね。
また,ある新築のお宅の食事会に招かれた際に,靴を脱ごうとしたら「お願い,脱がないで!」と止められました。「洋服と靴でoutfitの完成なので,コーディネートが崩れるから」と言うのです。まあ結婚式などにワンピースを着て行った場合,ヒールを脱ぐとストンと背が低くなって間抜けな感じはしますがね…その友人宅には大した服装では行っていないし,新築のお宅を汚すのもなあと思ったわけです。しかしひろーい豪邸でしたので掃除のしやすさを考えてか,1階のダイニングキッチンはタイル張りでリビングはフローリング。靴なしでは足元が冷たそうだし,履いたままにしておきました。
仕事でアメリカ人宅にホームステイした際は,新品のミュール(かかとがある)を持って行きました。タイルの床には,滑りにくい外履きが室内では歩きやすいと思います。タイルのような硬い床面では靴下はすべりやすく,またある程度ヒールがないと疲れやすい。日本でタイル張りというと,お風呂・トイレ・玄関で冷たく外のイメージがありますが,アメリカのキッチンはタイル張りが多いんですよね。
うちの隣近所の人は,よく専門業者に依頼してカーペットのクリーニングをされています。土足だと頻繁にしないといけないと思います。
夏場には素足&サンダルが多いので,私はバッグに靴下を1足入れて外出します。サンダルの足は意外に汚れており,素足で家に上がらないようにするためです。
アメリカのレストランやカフェも冷房が効き過ぎていますので,靴下ON!旅行の機内でも,靴下ON!足がむくんでくるので,スリッパ(すぐにどこかにいってしまう)ではなく古い靴下を土足代わりにして過ごします。
アメリカで冬場に友人宅に行く際は,スリッパを持参します。雪で濡れた靴で室内を汚さないためと,足元が冷えないため。当たり前ですが,自分の履物は履きやすい。ホスト宅に好きな飲み物を持参するような国なので,「お客さんに気を遣わせて」や「うちが行き届いていないから」等とホストは思っていない。むしろ,Feel at home(自宅にいるようにくつろいで)と思っているから,気楽です。
まず,日本人のお客さんであれば自分の家でも脱いでいるように,ほぼ全員靴を脱ごうとされます。居住者の足元を見てそれに合わせようとするのも日本人ならではの心遣いです。
友達などあらかじめ来訪者がわかっている場合は,その場で「うちは土足禁止です」と言うのではなく,「室内用スリッパを持って来てもよいですよ」くらいに告げておくのが親切であると思っています。そうすると,「ああ,土足禁止なんだな」というのがやんわりと伝わります。
玄関先に“No soliciting(セールスマンお断り)”という張り紙があるオフィスや家などもありますね。「土足お断り」という張り紙は,来訪者にとっては「急に言われても…」ということになりますし,自宅玄関にオフィスのような張り紙というのも見た目がいいものではないでしょう。
家具の配達や電化製品などの取り付け,その他の工事の場合は,あらかじめ電話などで「土足禁止だから」と伝えておきます。言われなくてもビニールの靴カバーをつけて作業をしてくれる人もいます。家の内外を行ったり来たりする場合は,古毛布のような敷物を持って来て作業をされます。うちでは念のため,カーペット上に敷けるように古毛布は捨てずに1枚とってあります。ただ,2階の部屋等に大きな家具を運び入れる場合は,あきらめた方がいいかもしれません…。うちは階段がカーペット敷きなので,玄関マットで十分汚れを落としてもらうことを願っていました。
中には,どうしても靴を脱ぎたくないお客さんもいます。アメリカ人のお客さんに靴を脱いでねと言ったところ,「NO」と言われ,びっくり。「それは…靴下に穴があいているからよ!」と穴のあいた部分を見せてくれました…。
確かに,外で靴を脱ぐとは想定していない(強制されない)ので,靴下まで気が回らないのでしょう。以前,カナダから英会話の女性の先生が来日された時,和食レストランの畳の部屋で歓迎会が開かれました。彼女の靴下にはぽっかりと穴が…。穴の開いた靴下を遠いカナダから持って来ていたのですね。
病院の健康診断などで体重測定をしますが,靴を履いたままでもOKです。靴は結構重いので,当然脱ぐものと思って聞くと,“If you want(脱ぎたいならどうぞ)”と看護師さん。靴を脱いだ場合は,診断書に「靴なし」,w/o(withoutの意味)shoesと記載されます。
アメリカの靴は着脱がしにくいのも事実。サンダルのベルト部分はホックではなく,紐をバックルにいちいち通して留め金にかけるものも多いのです。一度履いたらもう一日中履いているから。
うちの主人もスニーカーの靴紐に時間がかかるので,日本に行く際には「日本用」といって着脱がしやすい靴を購入(笑)。アメリカでも,日本人や中国人の家に行く時や宿泊の時は,この靴です。
また,骨格の問題もあるでしょう。日本人は,膝を曲げてかがむことに慣れており,正座ができない人はいません。外国人(特に西洋人)は体が硬い人が多い!しかも体格がよいので,体を曲げて靴を履くのは日本人のように容易なことではないのです。
さらに言えば,アメリカの玄関にあがりかまちはないので座る場所がありません。靴箱みたいに手を置いて体を支えるものもないので,靴を履くのは結構大変なこと。うちの場合は,車庫に出るドアはキッチンに続いているのでテーブル横に椅子があり,玄関横には階段(座るところと手すり)がある。友達の中国人の家の玄関には,椅子が2脚置いてありました。
ある日,「室内スリッパ持参で」ということでアメリカ人の家に招かれました。一緒に招かれたアメリカ人も玄関先でサンダルに履き替えていたのですが…帰る時に何と,「このままで帰る」と室内で履いていたサンダルで外に出ようとするではありませんか…!何故に!?履き替えるのが面倒なのか腰を曲げたくないのか…。この室内用サンダルは,外履きとして使っていることも大いに考えれらます。彼女はうちにもこのサンダル持参で来たことがあるので,単に玄関で履き替えているだけであり,外履きを室内で履いているということか。驚きというか,何だかねえ…とただ呆れてしまった。
よって,日本人など靴を脱ぐお客さんが来た場合は直前に床を掃除する,靴を脱がないお客さん(またはサンダル持参)の場合は帰られた後に床を掃除する,ということにしています(笑)。
「お客さん用スリッパはうちにもありますが」とは言ってみるものの,体格が実に様々なのでサイズの選択が難しい。数種類のサイズのスリッパを用意してはいるけれど…皆が同じサイズを選んだら不足してしまうし,合ったものを選んでもらえるとも,体の大きさが足のサイズとも限らないし…。「あなたはSで,あなたはLL」とかこちらで決めるのも失礼な話です。
それに,他人の履物を履くというのは,多分気持ち悪いことだと思われます。まあ,温泉旅館で他人が履いたぺたぺたしたスリッパを履くのにはやや抵抗があるので,わからないでもありませんが…。素足では,水虫(ちなみに英語ではathlete's foot)とかそういうのもうつりそうです。
何故靴を履いたままなのかという根本的な疑問については,気候の問題もあるでしょう。アメリカ(ミシガン州)は湿度が低く乾燥しているので,靴履きでも足が蒸れません。うちの主人は日本人ではありませんが,暑い日にスニーカー&靴下でも何故か足には汗をかかない…。体質的に汗腺などが違うのでしょうかネ。
アメリカでは,靴下が下着だとすると,靴はズボンみたいなもの。「靴を脱いで靴下になる」のは,下着でいるような感じで居心地が悪いのだと思います。
日本にはかわいいデザインの靴下がたくさんありますが,アメリカではそうでもない。やはり,他人に見せることは意識していないからでしょうね。
また,ある新築のお宅の食事会に招かれた際に,靴を脱ごうとしたら「お願い,脱がないで!」と止められました。「洋服と靴でoutfitの完成なので,コーディネートが崩れるから」と言うのです。まあ結婚式などにワンピースを着て行った場合,ヒールを脱ぐとストンと背が低くなって間抜けな感じはしますがね…その友人宅には大した服装では行っていないし,新築のお宅を汚すのもなあと思ったわけです。しかしひろーい豪邸でしたので掃除のしやすさを考えてか,1階のダイニングキッチンはタイル張りでリビングはフローリング。靴なしでは足元が冷たそうだし,履いたままにしておきました。
仕事でアメリカ人宅にホームステイした際は,新品のミュール(かかとがある)を持って行きました。タイルの床には,滑りにくい外履きが室内では歩きやすいと思います。タイルのような硬い床面では靴下はすべりやすく,またある程度ヒールがないと疲れやすい。日本でタイル張りというと,お風呂・トイレ・玄関で冷たく外のイメージがありますが,アメリカのキッチンはタイル張りが多いんですよね。
うちの隣近所の人は,よく専門業者に依頼してカーペットのクリーニングをされています。土足だと頻繁にしないといけないと思います。
夏場には素足&サンダルが多いので,私はバッグに靴下を1足入れて外出します。サンダルの足は意外に汚れており,素足で家に上がらないようにするためです。
アメリカのレストランやカフェも冷房が効き過ぎていますので,靴下ON!旅行の機内でも,靴下ON!足がむくんでくるので,スリッパ(すぐにどこかにいってしまう)ではなく古い靴下を土足代わりにして過ごします。
アメリカで冬場に友人宅に行く際は,スリッパを持参します。雪で濡れた靴で室内を汚さないためと,足元が冷えないため。当たり前ですが,自分の履物は履きやすい。ホスト宅に好きな飲み物を持参するような国なので,「お客さんに気を遣わせて」や「うちが行き届いていないから」等とホストは思っていない。むしろ,Feel at home(自宅にいるようにくつろいで)と思っているから,気楽です。