【映画感想】『はちどり』(90点) | とにかく暇なわたしの映画・ドラマ感想ブログ

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たくさん映画やドラマを観ているので、感想をまとめておきます
ネタバレしない内容になっています

アニョハセヨー。

暑いですねー。毎日。

みなさん毎日何してます??

私は仕事が結構忙しくなってきたので、

せかせか仕事をしながら、韓国ドラマに癒される毎日を送っています。

 

最近気温が高いせいか、夜寝られないこともありまして。

寝ても3時間ぐらいで起きてしまって。

そういう時、どうしているかといいますと、

『賢い医師生活』見ているんですよー。w

結果、賢い医師生活を見ていない日が無いんじゃないかなあ。

毎日私を癒してくれているドラマに出会えて本当に嬉しいです。

カムサハムニダー。

 

今週は、

久々に。とっても久しぶりに、映画館で映画を見て参りました!

『はちどり』です。

 

 

『はちどり』は全く存在を知らなかったのですが、

仲の良い映画好きのお友達が、

「コロナ明けに映画行ってきた!いい韓国映画だった!!」

というのが、『はちどり』で。

聞いたときは、予告を見て、うーん、別に見なくてもいいかな、なんて思ってたんですけど。

2週間程立ちまして、ヤフーニュースに載ってたんですよね。

わたし韓国ドラマやアイドルのことばかり検索しているので、

韓国系のニュースばかり上がってくるんですけど。

土曜日の朝、何しようかなーと思っていた時に、このタイトルを見て、

即、見に行こう!と決めました。ビビッときたのです。単純に。

朝から見てきまして、大満足。

朝いるといいかも、とても透明感のある、作品です。

 

 

『はちどり』は、

1994年の韓国をありのままに描いた作品です。

1994年は韓国で忘れることのできない、大きな事故が起きた年です。

 

今からちょうど、26年前ですね、昔のような、まだ最近のような。

わたしはまだこの時は小学生でした。

昔のような、昔じゃないような。いや、昔か。

 

主人公は、どこにでもいる普通の女の子、ウニ。

当時の韓国の、一般的な家庭に生まれた女の子です。

3人姉兄の末っ子で、中々可愛い顔をしているウニなのですが。

 

お父さんは口を開けば「ソウル大学に行け!」と怒鳴る、偉そうな餅屋の亭主。

お母さんはくたくたになりながらも働き、子どもたちを育て、

優しいんだけど、結局は偉そうな旦那の言うことを一番聞く。

お姉ちゃんはお父さんの期待に応えられず、陰でこっそり不良に走る。

お兄ちゃんは優秀だけど、ストレスと性格の未熟さから、妹を殴る。

 

ウニは純粋と不純の狭間にいる、14歳、思春期。

 

家族は喧嘩ばっかで、

お兄ちゃんは自分を殴るし。

彼氏がいるけど、裏切られ。

私の人生、何にもいいことない、ってウニが思っていた時に、

素敵な塾の先生に出会うんです。

 

漢文を教えてくれる、ソウル大学の女性の先生。

 

この先生との出会いで、ウニは心が救われ、

大人になっていくんですよね。

 

いい大人に出会うことで、

ウニは子どもとして、子どもらしくなれる場を与えられるんですけど。

同時に、大人に向かって成長していく。

不思議なことですよね、人間の本質の成長って。

 

映画の始まりは夏ですかね。

制服が夏服でしたね。

暑い季節に、塾の先生に出会います。

少ないフレーズと、奥深い眼差しが特徴の先生。

名前は忘れちゃった。。。

 

お母さんもお父さん寄りだし、

姉は優しいけど、不良で男の子とばっか遊んでるし。

兄は思春期イライラ兄さんだし。

 

心の拠り所が無かったんですよね。

ウニには。

 

先生と出会うことで、初めて拠り所ができたわけです。

 

先生と出会うのも日常の一つ。

そういったこともありつつも、

ウニの身に色々なことが起こったり、

若さゆえの色々なことをしてしまったり。

 

ウニの思春期から大人になりつつある、

1994年の1年間を切り取った、

14歳の韓国の女の子のありのままを描いた作品です。

 

不思議なことに、

私は日本人、日本生まれ、日本育ち。

育った家庭環境も全く違うのですが。

懐かしい。

見たことも、触れたことも無い、あの頃を、

懐かしい、と感じる作品でした。

 

派手な演出や、分かりやすいストーリー展開では全くなく。

ゆっくりと、じっくりと、進んでいく、

余白たっぷりの映画になっておりますが、

映画館で観るべき、素晴らしい作品です。

 

映像もキレイだし、出てくる子どもたちの演技とっても自然。

ホント演技上手いねー韓国。

 

先生役の人の透明感も半端ない。

 

思春期って、透明度が高くて、

だからこそ汚れていく自分、

汚れている現実に耐えられなくて、

ごくありふれた家族、出来事、の中でも、

絶望を感じちゃったりして、

自分の未来が見えない、死んじゃおうかな、

なんて思ってしまったりする、不思議な時期ですよね。

 

そんな時期を本当にきれいに丁寧に描いた作品です。

 

夏ぐらいから始まって、次第に季節は秋に変わっていくのですが。

ある大きな事故が起きて、物語は終わりへと向かっていきます。

 

見終わった時に感じました、

この映画の完成度、半端ない。

 

説明が難しいんだけど、すごくいいんだよなあ。

無責任なフレーズばかりですみません。。。

ずーーーーっと見ていられる、そんな映画なんですよ。本当に。

 

この映画を見た後に、評論的な動画を見たのですが。

ものすごく共感するコメントがありました。

 

日本映画は、この映画を目指すべき。

 

本当に私も同じことを思った!

 

韓国っぽくないんですよ、この映画。

 

韓国のエンターテインメントの凄さを、世界に知らしめた作品ではあるんですけど。

韓国っぽくはないんです。

 

日本映画っぽいんだよね。

 

でも、日本映画よりも明瞭で、かつ、薄っぺらくない。

やっぱり韓国映画はすごいな、ってなっちゃう映画でした。

 

明確なストーリーを楽しむ作品ではないですが、

作品の雰囲気を含め、全体的に流れる大きな波のような流れを楽しむ作品かなと思います。

 

興味がある方は是非、見てみてください。

 

1994年の韓国を楽しむもよし、

思春期の複雑な感情を眺めるもよし、

もっと深い、色々なものを感じ取るもよし。

 

色んな余白を与えてくれる作品ですので、

自分の思うままに、感じて頂いたらよいかと思います。

 

韓国にとっても、ウニにとっても、1994年は特別なんだよね。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

もっともっと、韓国映画とドラマを見たい!見ます!

 

감사합니다.