キスの続きはミッションの後で/GREE
祝新堂さん本編配信~
ですね。
いや~、やっとやーーっとですね。
皆さん、もうさっそくスト読みされてることでしょうね?
私はね、実はまだ~~(笑)
明日からのイベと合わせてスタートしようかな~と。
スト読みでポイントゲットできるイベかどうかわかんないけど(^^ゞ
今更ですが、最後読めなかった方が多いみたいなのでレポしました。
プロローグは省いてます。(サクッとはこちら 参照)
ROUTE2-1 1パート 選んだ関係は「恋人同士」
悪魔の囁きはいつだって甘美で、私を捕えて離さない・・・。
「・・・はい、そうです・・」
勢いで頷いてしまった私に、新堂さんは申し訳なさそうに頭を下げる。
新堂
「すまない、そんな大切な存在を私は忘却してしまったなんて・・・」
「そ、そんな・・・記憶喪失、なんだから仕方ないです、よ?」
(うう、声が上ずる!)
(けど、これでもう、後戻りはできない・・・!!!)
今、新堂さんは私のことで頭をいっぱいにしている。
ぞっとするような背徳感と、何とも言えない幸福感が襲ってくる・・・。
(なにか、なにか言わないと・・・!)
「き、き、記憶をなくしても・・・」
新堂
「え?」
「記憶をなくしたって、思い出はまた作ればいいんです!」
どこかのドラマで聞いたことがあるような台詞を吐いて、
反射的に鳥肌がたった。
(そもそも、私たちにそんな思いでなんて・・・)
新堂
「・・・そうだな」
「え?」
新堂
「どちらも生きているのだから、思い出は作れる」
新堂
「ありがとう、××(苗字)。いや・・・名前で呼んだほうがいいか」
新堂
「すまないが、教えてくれないか」
「・・・○○、です」
新堂
「そうか。いい名前だな。○○」
そう言って、新堂さんは驚くほど優しく笑った。
「・・・・・」
そんな表情を見てしまったら、当然私に言える言葉なんてなくて、
「そう、ですね。改めてよろしくお願いします」
新堂
「ああ、こちらこそ」
こうして、私は新堂さんに真っ赤な嘘をついてしまった・・・。
ROUTE2-2 1パート 2人の思い出の場所へ・・・
新堂
「そうだな、2人で行った思い出のある場所に行けば思い出す
助けになるかもしれない」
私の手を握り、今まで聞いたこともなければ見たこともない
優しい口調と笑顔で言った新堂さん。
(ああ・・・もう後戻りはできない・・・!)
※
新堂
「ここが、思い出の場所か・・・」
「はい」
(と、言っても雑務処理の後に一緒に帰っただけの場所なんだけど・・・)
そんなことは当然言葉にできず、新堂さんは周囲をきょろきょろと
見渡してから小さく俯いた。
新堂
「・・・すまない、○○。特に該当する記憶が浮かばない」
新堂
「私の考えが少し安直過ぎたか・・・」
「そんな、まだ最初じゃないですか」
「大丈夫ですよ!」
新堂
「・・・ああ」
新堂
「お前は優しいんだな、ありがとう」
(うう、新堂さんのピュアな笑顔で胃がキリキリしそう・・・)
そのまま、以前個人ミッションで単独で警護にあたった東京タワーへ。
(あの時は新堂さんのバックアップだけが頼りだったんだよね・・・)
新堂さんはやはり眉間に皺を寄せたまま、睨み付けるように
夜景を見つめている。
「・・・どう、ですか?」
新堂さんは首を横に振るばかりだった。
新堂
「お前にこれだけ気を遣ってもらいながら手がかりすら掴めない
自分が不甲斐ない・・・」
「新堂さん・・・・」
(新堂さん、本当に苦しそう・・・)
(こんな顔をさせたかったワケじゃないのに)
2パート 戻るはずがない記憶
思い出せないことを悔やんでいる新堂さんに、心が痛む。
(全部嘘なんだから、それはそうだよね・・・)
(もしここで何かを思い出したとしても、それは偽り)
私のそんな罪悪感を新堂さんは勘違いしたのかこちらを
気遣うように言った。
新堂
「お前が気に病む必要はないんだ。すまない・・・」
ふわり、とあまりにも優しい動作で抱き寄せられた。
「あ・・・」
初めて感じるぬくもりと、新堂さんの感触。
本当なら飛び上るほど嬉しいはずのそれが、なんだか今は
悲しいほど切ない。
新堂
「私の記憶はどこに行ってしまったんだろうな」
新堂
「こんなにも大切な存在と過ごした時間を・・・」
「・・・・・」
新堂さんの苦しいほどの独白にかけられる言葉なんて、
今の私には何一つ持っていない。
それからしばらく、私たちはそうしていた。
(今までで一番近いのに、一番遠い気がする・・・)
新堂
「・・・家に」
「え?」
新堂
「私の家に連れて行ってくれないか?」
新堂
「生活空間なら、少しは何かの手掛かりになるかもしれない」
(新堂さんの家へ・・・・)
新堂さんの言葉で、私はもうここまでだと観念した。
(これ以上、新堂さんに嘘を吐くのはだめだ)
(こんなことを続けるようなら、たぶん私は私のことが嫌いになっちゃう)
「・・・わかりました、一緒に行きましょう」
(全部、本当のことを話そう)
(それで、全部謝ろう・・・!)
ROUTE2-3 1パート 恋人としての彼の温度
有事の際用に、新堂さんの自宅は私たち全員が把握していたので
無事に連れてくることができた。
鍵は当然新堂さんが持っている。
「ここが、新堂さんのお家です」
新堂
「ここが・・・」
(新堂さん・・・戸惑ってる)
(たしかに、この生活感のない広い部屋・・・驚くよね)
新堂
「・・・こんな」
「え?」
新堂
「こんな寂しい場所に、私は住んでいるのだな」
そう、独白するように呟く。
まるで遠くにある自分の記憶を見つめるように。
「でも、新堂さんらしい部屋です」
新堂
「私らしい、部屋?」
「はい、無駄なものがなくて、効率重視で・・・」
「新堂さんらしいです」
新堂
「・・・そうか」
素直に感想を言うと新堂さんは少しだけ考え、ほんのりと苦笑した。
新堂
「私がお前を知って間もないが・・・」
新堂
「何故私がお前を選んだのか、何となく分かる気がするよ」
新堂
「記憶が戻ってきているのかもな」
「・・・!」
新堂さんの声には偽りなんて欠片もなくて、真実だとすぐに分かった。
(どうしよう・・・すごく嬉しい)
(でも、それ以上にずっとずっと・・・申し訳ないよ)
こんな気持ちで新堂さんに向き合っている自分が、ひどくいやな人間に
思えてうんざりした。
(こんな気持ちで、新堂さんといるの、しんどいなぁ)
(はやく、はやく謝らないと・・・!)
2パート 事の顛末・彼の記憶の在りか
私たちはしばらく、部屋の中で座っていた。
居心地の悪いような、もう少しだけこうしていたいような、不思議な沈黙。
新堂
「・・・・○○」
それを破ったのは、新堂さんの声だった。
こちらを見つめる新堂さんの瞳には、痛いほど真摯な色が込められている。
「新堂さん・・・?」
新堂さんは私の声に答えず、そっと手を伸ばして私の腕に触れる。
新堂
「記憶を失う前の私は・・・どうやってお前に触れていた?」
私の形を確かめるようにたどたどしく、新堂さんの手が動く。
腕から肩に、肩から首へ
そして、輪郭をなぞるように指先が頬を滑る。
新堂
「頼む、教えてくれ」
(こんな顔をさせているのは・・・私なんだ)
(すごい罪悪感・・・涙が溢れそう)
壊れ物を扱うように柔らかな動作で新堂さんが慎重に動き、
私は申し訳なさで抵抗すらできなかった。
でも・・・
新堂
「・・・・××(苗字)」
お互いの鼻先すら触れそうな距離で呟かれた言葉で、我に返った。
(私たちの関係はこんなのじゃない)
(こんな卑怯な真似、絶対ダメだ!)
「新堂さん!」
私は渾身の力を込めて新堂さんの胸を押し返す。
新堂
「!」
突然の動きに対応できず、新堂さんは勢いのままよろめき、
そのままテーブルの角に・・・
ゴン!!
「あ!」
新堂
「!?」
新堂さんは痛みに俯き後頭部を手で押さえる。
そして、ゆっくりと顔をあげた新堂さんの眉間にはいつものようなシワが・・・。
新堂
「ここは、私の家・・・ん?」
新堂さんは自分と私の脱げかけた服を交互に見て・・・
新堂
「・・・お前、痴女だったのか」
「ち、違いますから!誤解です!」
「というか、本当に申し訳ありません!!」
新堂
「え・・・」
「申し訳ありませんでしたっ!!」
新堂
「・・・・・」
呼び出しの理由は、単に来週からのミッションの通達。
(もう、本当恥ずかしいやら申し訳ないやら・・・!)
新堂
「・・・ふむ」
新堂さんは私の隣に腰を落ち着けると、少しだけ笑った。
「…怒って・・・ますよね」
新堂
「いささかな」
「本当に、すみませんでした」
新堂
「悪いと思っているか」
「はい・・・それはもう」
新堂
「では、今日あったことを洗いざらい白状してもらおうか」
「ひいっ、分かりました・・・」
新堂
「・・・ふ、お前という奴は」
ぽん、と頭に置かれた新堂さんの骨ばった大きな手。
「新堂さん・・・」
返ってきたのは、いつもの新堂さんがたまに見える笑顔で。
それに安心している私は末期なのだなと思ったのだった・・・・・。
おしまい
これだけで読んだら、まぁまぁ・・・それなりなのかもしれませんね。
打ちながら読んでてそう思いましたが(甘さは皆無ですがね・・ハハ)
あんなにミール食べてこのシナリオ内容・・・と思うと改めて
やるせない気分にもなりました(笑)
まぁ、わかってたことなんでいいんですけど( ̄ー ̄;