静かな神社に笛と太鼓の音が響いた。
昔は、広い森で、農耕をしながら、村人は自然と共生しながら生きていた。
タンタッタッタ
獅子が打つ太鼓、心に沁みる笛の音
ラテンのギロのようなこする和楽器で、算盤を振るような音
大獅子、女獅子、中獅子の三頭が悪疫退散と舞う。
赤欅と青欅の二本の樹齢五百五十年ほどの大きな杉の御神木からか、爽やかな風が頬に触れる。
ギーとクビキリギリス、ジージーとアブラゼミが鳴き、ナミアゲハが舞う。
虫たちも祭りを楽しんでいるようであった。
☆三頭の獅子が舞う横力石
☆悪疫も退散なるか獅子囃子
☆ナミアゲハ心地よき風頬かすむ
☆赤欅青欅の門潜りたり
☆人だかり避けて稲荷に囁けり






