あるニュースを見ると、とても心が揺れる。

大阪の心療内科クリニックで起きた放火殺人についての報道だ。


大惨事が起こった事への恐怖、

理不尽にたくさんの人命が奪われた事への怒り、

そして

漠然とした、しかし明確な不安。


不安は時に攻撃に転ずる。

こうした事態を防げたのは医師だけだったのでは、という被害者に対する不可解な感情が湧いてきたりする。

それを防げたのは加害者だけなのに。


感情のままに人を傷つけるなど、究極の甘えだ。

そして、その感情を育てて行動に移す選択をしたのは本人なのだ。


事件の報道に接してかきたてられた不安の念。

自分の病院は、

自分の先生は、

そんな事件に遭わないでいてくれるだろうか、と。


きっと、わたしだけでなく、精神科や心療内科に通ってる大勢の人が感じていると思う。

クリニックは、ぐらぐら揺れやすい心を、なんとか落ち着かせる錨。

そこを攻撃されれば誰だってダメージを負う。不安にだってなる。


自分の心も不安に揺れているけれど。

大勢の、揺れやすい心を持った人たちも傷付いた事件だと思う。

願わくば皆が落ち着けますように。

自分も他人も傷付けることなく。