毎年、11月に行われるテニスの国際大会、慶應チャレンジャーで車いすテニス体験会がありました。
チャレンジャーとは、フューチャーズに次ぐ下位大会で、だいたい世界ランキング100~200位の選手が出場します。決勝戦は添田豪選手とダニエル太郎選手という日本人対決で、慶應義塾大学のテニスコート会場は立ち見が出るほどの超満員でした。
そんな大興奮の決勝戦のあと、車いすテニスの体験会があったのでトライしに行きました。
もともとテニスは留学しちゃうくらいガッツリやっていたのですが、今まで車いすテニスは未経験。
さて、どうなることやら……。
ざっと車いすテニスのやり方について教わりました。
通常のテニスと大きく違うのは、ツーバウンドまでOKということ。
ボールは、バウンドするたびに球速が落ちるので、ツーバウンドさせられたらかなり楽に追えそうです。
ラケットは4本の指で支え、親指をハンドリムにひっかけて漕ぎます。
通常、ラケットは親指と中指で支えるのですが、親指が使えないとラケットがちょっと重い!
さて実走です。
目線がぐっと下がるので、コートが広い……。
テニスの基本は、
1.なるべく早く構える
2.より適切な位置でボールを捕らえる
です。
テニスの構えは、両手でラケットを握ること。
それから、フォアで取るかバックで取るかなるべく早く判断して、その方向にラケットを引きます。
しかしラケットを両手で握ったり後ろに引いたら車いすが漕げません……orz
車いすテニスの基本は別のところにありそうです。
車いすの操縦はそこそこできるのですが、ボールが来る場所に正しく入るのが難しい!
なんとか追いついて打っても、
ぼわわわ~ん
という感じ。
スパーン!
と気持ちよく打つには、もうどうしたらいいか。
まずは車いすのコントロールでしょうか。
世界で活躍する国枝選手やパラビューティでご紹介した上地結衣選手がどれだけすごいか実感しました。
彼らのようなトップ選手が出てくると応援しがいもあるし嬉しいですよね。
現在日本に車いすテニスプレイヤーは400名弱、うち未成年40名前後なのだそうです。
えっ、少なくないですか??
健常者が「テニスしよう」と思えば、コートはそこら中にあります。
しかしバリアフリーのコートはほとんどないのだそうです。
車いすユーザーの方が気軽にテニスを楽しみ、そしてプレイ人口を増やしてトップ選手を輩出するためには、もっとコートが必要です。
今回の体験を主催された浦安ジュニア車イステニスクラブ(ウラテク)では、コートをもっと増やすための署名活動を行っているそうです。
みなさんもぜひ、この署名活動にご参加いただき、車いすテニスを盛り上げていきましょう!
車いすテニス環境整備の署名活動
http://https://goo.gl/L5oaEb
ウラテク
http://www.uratec.org/wheelchairtennis/
慶應チャレンジャー
http://www.keio-challenger.jp/
文責:和久井香菜子