京都を捨てて東京にやって来た

京都を捨てて東京にやって来た

京都生まれで京都育ちなんだけど、大学は東京に行きたかった。京都が飽きたかもね。東京で一人暮らしを始めたら、京都人は歓迎されることがわかった。これってとくかもしれない。

Amebaでブログを始めよう!

とある日のこと、貧乏学生はスーパーで買い物をしていました。買い物に行く時間は、決まって18時以降です。スーパーで売っているお弁当もお惣菜も全部安売りになるからです。

 

タイムセールになるのは、ひき肉、鶏肉などが多く、タイムセールのリストを作りました。

YouTubeの料理レシピを見ながら食材を購入するのですが、独り者には食材は余ります。

 

となると、どするか?

別のレシピで何かできないかと考えるのです。

 

スーパーに買い出しに行ったら、ソーセージの安売りをしていました。

使うのはナポリタン以外にはないかな?

そう思っていたのですが、4つも買っている人がいました。

 

隣のお姉さんでした。

 

唖然として見ていると、「あら」と声をかけてくれたのです。

「隣の学生さんよね」

「はい」

「自炊しているの?」

「料理が楽しくなってきました。ソーセージは何に使うのですか?」

「ビールのつまみよ」

「焼くのですよね」

「それだけじゃないのよ」

「調理法を教えてください」

 

それがきっかけでした。

 

そして、俺の部屋でビールを飲むことになり

着替えてお姉さんがきたら

「予想通りね」

「何が?」

「掃除苦手?」

「あ、すいません」と

言っているうちに、お姉さんは掃除をかけ始めて

1時間すると部屋は綺麗になりました。

 

「このゴミ出してきて」

「と言われてゴミ出しをして戻ると洗濯機が回ってました。

 

お風呂の掃除までしてくれて

恐るべきお説教が始まったのです。

 

「よし、ビール飲める部屋になったね」

「あの、すいませんでした」

「ゴミ屋敷でビールはないでしょ」

 

そんなにひどいとは思ってなかったのですよね。

 

そして、料理を作ってもらって

ビールで乾杯しました。

 

アルバイト代が振り込まれていたので

ビール代は俺が払いました。

 

お姉さんは恵比寿ビールしか飲みません。

金あるよな。

 

で、京都の実家から送られてきた、漬物と日本酒に変わって

漬物が美味しかったのか、日本酒が進みます。

 

そして、お姉さんは気がついたら俺のベットで寝ていたのです。

 

抱えて隣の部屋に連れて行こうかと思って

お姉さんをおんぶして、隣の部屋の鍵を開けて入ったら

すげーーーーーかわいいお部屋かと思ったら

そっけもない部屋でした。

 

ベットに寝かせて、鍵をどうしようか考えました。

 

まあ、しばらくしたら起きるかなと思って

カーペットで寝ていたら朝でした。

 

朝になって、お姉さんを起こして

「あれ、なんで私の部屋にいるの?」

と聞かれたので昨夜のことを話すと

「あ、そうだね。君の部屋を掃除して、料理を作ってビールに日本酒に漬物で盛り上がったね」

「では、帰ります」

「ちょっと待った」

「はい」

「ありがとうね。お礼にご飯作って持っていくから」

 

そうして、待っていると作ってきてくれました。

大きなお皿にナポリタンをね。

 

酒飲んで二日酔い気味に「ナポリタン」はないと思いませんか?

 

これて二人でビール飲みながらまた食べたのです。

 

ここから、すごいことになったのです。

 

 

ビール飲みながら、お姉さんの彼の話になり

彼を捨てると言い出して、電話するのです。

 

「あんたとは2度と会わないからね」

と電話で喧嘩が始まり大変なことになります。

 

何も言わずに聞いてました。

お姉さんが「ビールおかわり」と手をあげるのですが

すでにビールはありません。

 

買いに行くことになりました。

 

音を立てずに、自分の部屋をでて見たら

男の人がお姉さんの部屋の前で電話しています。

 

ビールを買って戻っても、男の人は部屋の前にいます。

 

ビールを渡して、見ていると

「あのさ、どこにいてもいいでしょ。あたしの勝手でしょ」

と強気です。

 

「あのさ、うざい男いらないからさ。どうせ私の部屋の前にいるんでしょ。警察に電話するから」

と電話を切ってから本当に警察に電話しています。

 

「あの、生活安全課お願いします」

 

それからお姉さんは、警察と電話して本当に警察官がきて

男を連れて行きました。

 

「あの、よかったのですか?」

「何が?しょっぴかれて行ったこと?当然、普通よ」

 

といい、ビールを飲みます。

「さて、荷物持ってくるか?」

 

と出て行きます。

しばらくしたら、お姉さんがトランクケース2とともにやってきました。

 

「お願いがあるのだけど、聞いてくれる?」

「なんですか?」

「しばらく、私をこの部屋に泊めてくれる」

「は?何言ってんですか?」

「だって、寝るスペースは確保できたしね。あ、寝袋持ってきたから大丈夫だよ。コールマンのクッションもあるし」

「そういうことではなくてですね」

「あのね、君さ、彼女いるの?」

「いないですけど」

「今まで、何人の女と付き合ったことがあるの?」

「3人です」

「へー3人ね。じゃあ、あたしが4人目になってあげるよ」

「何言ってんですか?」

「いやかい?」

と言われて、目の前の大きなお胸を見ていると

いいかもと思う誠実な下心が「いいといえ」と呟くのです。

 

「あの、そんなんでいいのでしょか」

「何が悪いの?この部屋にいていいの?だめなの?」

「いいですよ」

 

そう答えるしかなかった。